1. 結論:最初の判断は「A日程だけか、両方か」

洛星を受けるにあたって最初に決めることは、科目でも過去問の年数でもない。A日程だけを受けるのか、A日程とB日程の両方を受けるのか、という日程の組み方です。ここが決まらないと、併願校の並べ方も、当日の体力の配分も決まってこないのです。

2027年度から、この判断の意味が大きく変わりました。B日程が統一入試日の2日目に移ったことで、洛星は2日続けて受ける学校になる。あわせて、両方を受けた場合にB日程の得点へ10点を加える措置が新しく設けられたので、「2日連続で受ける負荷」と「10点」を天秤にかけることになります。

2027年度の主な変更は6点あって、日程の前倒し、名称の変更、配点の統一、判定方法への1.25倍換算の導入、複数回受験への加点、そして合格発表と入学手続きの集約——これを順に見ていきましょう。

この記事で使っている数字について

以下の数値は、洛星中学校が公表している2027年度の生徒募集要項と、2026年度の入試結果によるもので、倍率や得点率などは、公表されている数字からこちらで計算しました。入試の内容は変更されることがありますので、出願前に学校の最新の募集要項をご確認ください。

2. 2027年度、何が変わったのか

まず、2026年度までと何がどう違うのかを、要項に書かれている範囲で一覧にしておきます。

項目 2026年度まで 2027年度
名称 前期・後期 A日程・B日程
2回目の日程 統一入試日の6日目 統一入試日の2日目
満点 前期440点・後期400点 A・Bとも400点
理科・社会の配点 前期は各100点 各80点に統一
4科型の判定 4科の合計のみ 4科合計と国算理×1.25の高いほう
複数回受験の加点 なし 両日受験でB日程に10点

※洛星中学校が公表している2027年度生徒募集要項および2026年度入試結果より作成。

影響の大きさで並べると、順番は日程、判定方法、配点。日程の変更は併願そのものを組み替えることになりますし、判定方法の変更は、社会の扱いを根本から変えてしまう。配点の変更は、A日程を受ける層にとって理科と社会の重みが下がるという形で効いてきます。

定員の示し方も変わっている

まず、2026年度までは前期が165名、後期が35名という形で日程ごとに分かれていましたが、2027年度の募集要項では「男子約200名」と一本で示されています。この200名には、ノートルダム学院小学校のカトリック校特別選抜制度による6名までと、カトリック信者特別奨学制度による2名までが含まれ、加えて、200名とは別に5名を上限とする帰国生枠が設けられている。

日程ごとの内訳が示されていないので、B日程で何名が採られるのかは、要項からは読み取れません。ここは推測で決めつけず、実際の合格者数が出るまでは分からない部分として扱うほうが安全です。

洛星を志望校リストに入れるかどうかで迷っている段階でしたら、学年と現在の状況を教育相談フォームから一言お寄せいただければ、日程の組み方だけでも整理してお返しします。

3. B日程が2日目に来るということ

6点のなかでいちばん重いのが、この日程の変更にあたる部分でしょう。

2026年度までの後期入試は、統一入試日の6日目に置かれていました。この位置には意味があって、灘・甲陽学院・東大寺学園・洛南といった学校の結果が出そろったあとの回になる。そこで思うような結果が出なかった受験生が集まる場になっていましたので、後期は難度が跳ね上がる回として知られていました。

実際、2026年度の数字にもそれが表れていて、前期は受験者376名に対して合格者218名なので、受験者を合格者で割った倍率は1.72倍。これに対して後期は受験者212名に対して合格者52名で、倍率は4.08倍でした。同じ学校の入試でありながら、2回目のほうが2倍以上の狭さになっていました。

2日目に移ると、集まる層が変わる

ところが、B日程が2日目に来ると、この構造は成り立たなくなります。統一入試日の初日と2日目にかけて実施される学校を受ける場合は、洛星のB日程と日程が重なるので、そもそも出願できない。

関西の最難関校には2日間で実施する学校があるので、そうした学校を第一志望にしている受験生は、洛星のA日程もB日程も受けられないことになります。2日間入試の設計については甲陽学院中の入試対策|2日間・500点の構造と、灘との違いから決める戦略で詳しく扱っていますので、そちらもあわせてご覧ください。

つまりB日程は、これまでのような「最難関校の結果を受けての回」ではなくなる。A日程を受けた受験生が翌日もう一度受ける回、という性格に近づいていきます。そう考えると、10点の加点措置が同時に設けられたことにも、筋が通るでしょう。

統一入試日3日目以降の学校との関係は残る

一方で、統一入試日の3日目に実施される学校との併願は、これまでどおりできます。洛南高等学校附属中の入試対策|専願と併願で39点違う合格ラインの読み方で扱っている学校は3日目なので、洛星のA日程・B日程を受けたあとに、続けて受験する形が組める。

ただし、これで3日続けて朝から試験を受けることになります。体力の設計を先に考えておかないと、3日目に力が残っていないという事態になりかねませんので、この点は第12章で改めて扱います。

4. 入試の骨格を数字で押さえる

2027年度の入試の形を、要項の数字で確かめておきましょう。

項目 内容
A日程 2027年1月16日(土)
B日程 2027年1月17日(日)
集合 8時00分に教室集合(開門7時40分)
試験時間 3科型は8時20分〜11時30分/4科型は8時20分〜12時25分
科目と配点 国語120点60分/算数120点60分/理科80点40分/社会80点40分
科目の順 国語・算数・理科・社会(要項に明記)
判定 4科合計と、国算理の合計×1.25の高いほう(400点満点)
合格発表 1月18日(月)17時(予定)

配点で目を引くのは、国語と算数で240点、理科と社会で160点という配分で、国算が全体の6割を占めています。2026年度の前期は440点満点で国算が240点だったので割合は54.5パーセントでしたが、それが60.0パーセントになるので、5.5ポイントぶん、国算のほうへ寄ったことになる。

時間の短さが効いてくる

もうひとつ押さえておきたいのが試験時間で、2026年度の後期は国語も算数も70分でしたが、2027年度は両方とも60分になります。同じ120点の試験を、10分短い時間で解くことになります。

ここは軽く見ないほうがよいところで、時間が足りないという問題は、多くの場合、配分を工夫すれば解決するものではない。問題の形ごとに速い解き方があって、それを知らないから時間がかかっている、という構造になっていることが多いからです。10分の短縮は、その差をそのまま点数に変えてくるでしょう。

この考え方については偏差値が足りない中学受験、まだ諦めない|志望校の「癖」に絞れば届くことがありますで詳しく書いていますので、あわせてご覧ください。

5. 1.25倍換算——分岐点は、計算しなくても分かる

2027年度からの判定方法は、4科型で受験した場合、次の2つのうち高いほうを採用する形になる。

3科型で受験した場合は2つ目のみで判定されるので、4科型で出願しておけば、社会が振るわなかった場合に社会を計算から外した評価も受けられる、という設計になっています。

分岐点は「社会の出来が、3科の出来を下回るかどうか」

どちらが有利になるかは、実は計算しなくても判断できます。国算理の合計を仮にXとし、社会の得点をSとすると、1.25倍のほうが高くなるのは1.25X>X+Sのとき。整理するとS<0.25X、つまり社会が国算理の合計の4分の1を下回ったときに、社会が切り捨てられます。

ここで、国算理の満点が320点、社会の満点が80点であることに注目すると、320点の4分の1は、ちょうど80点になる。ですから「社会の得点率が、国算理3科の得点率を下回れば、社会は評価に使われない」という関係が成り立ちますので、点数を出して割り算をする手間は要りません。

国算理の合計(320点満点) 3科の得点率 社会の分岐点(80点満点)
160点 50パーセント 40点
200点 62.5パーセント 50点
240点 75パーセント 60点
260点 81.3パーセント 65点

表のとおり、分岐点の得点率は3科の得点率と一致しています。模試や過去問の答案を見るとき、社会の得点率が3科の得点率より高いか低いかを見るだけで、社会が効くかどうかが判断できます。

似た仕組みを持つ学校との違い

この形そのものは、関西のほかの最難関校にも見られるもので、西大和学園中の入試対策|男子180名・女子40名の壁と、5/4倍ルールの読み方で扱っている学校は5分の4を掛ける形ですし、大阪星光学院中の入試対策|3通りの最高点採用と、Ⅰ型・Ⅱ型の選び方の学校は3通りから最高点を採る。東大寺学園中の入試対策|3教科と4教科、どちらで受けるかを得点で決めるの学校は、出願時に選び、あとから変更できません。

洛星が扱いやすいのは、理科と社会の配点がどちらも80点で、対称になっている点です。そのため分岐点が得点率の比較だけで済み、換算の計算をしないまま判断できます。ほかの学校では満点が科目でずれているので、ここまで単純にはならない。

6. 3科型と4科型、どちらで出願するか

出願時に3科型か4科型かを選ぶことになり、出願後の変更はできないので、ここが2つ目の判断になります。

結論から書くと、社会をまったく学習していないという事情がないかぎり、4科型で出願しておくほうが選択肢は広くなります。4科型なら4科合計と1.25倍の両方で評価されますが、3科型は1.25倍のみになるからで、社会が伸びればそれが加算され、伸びなければ切り捨てられる。

2026年度は、日程によって結果が逆転していた

ただし、この判断は年度と日程によって結果が変わってきます。2026年度の実績を見ると、前期と後期で、逆の傾向が出ていました。

受験者数 合格者数 合格率
前期・4科 273名 173名 63.4パーセント
前期・3科 103名 45名 43.7パーセント
後期・4科 114名 21名 18.4パーセント
後期・3科 98名 31名 31.6パーセント

前期は4科のほうが19.7ポイント高く、後期は3科のほうが13.2ポイント高いという結果。同じ年の同じ学校で、日程が違うだけで有利な型が入れ替わっています。

理由は、科目別の平均点にあります。前期は社会の受験者平均が100点満点で68.7点、得点率にして68.7パーセントだった一方、理科は100点満点の47.0点、率にして47.0パーセントにとどまりました。社会が取りやすく理科が取りにくい年でしたので、社会を持ち込める4科型が有利に働きました。当時の3科型は理科の比重が上がる換算だったので、理科の難化がそのまま響いたのでしょう。

後期は社会が80点満点の50.0点で62.5パーセント、理科が80点満点の47.0点で58.8パーセントと、差が小さくなっています。この年の後期は、社会を持ち込む利点が小さかった、ということになる。

2027年度は、この判断が軽くなる

ここで効いてくるのが1.25倍換算の導入で、4科型で出願していれば、社会が振るわない年でも自動的に外れる形になりますので、型の選択で結果が大きく分かれる構造ではなくなります。2026年度の前期・後期のような逆転は、起こりにくくなるはずです。

そのうえで4科型を選ぶことの負担は、試験時間が55分長くなる点にあって、3科型は11時30分に終わりますが、4科型は12時25分まで。これを2日続けるとなると、体力の面での見積もりが要ります。

7. 10点加点の重みを、距離で測る

A日程とB日程の両方を受けた受験生には、B日程の合計得点に10点が加えられます。400点満点に対する10点なので、割合でいえば2.5パーセント。

2.5パーセントと聞くと小さく感じられるかもしれませんが、この種の加点は満点に対する割合ではなく、合格ラインまでの距離に対する割合で見るほうが実態に近くなります。

2026年度の後期を例にとると、受験者平均は234.1点、合格者最低点は250.0点で、その差は15.9点。平均的な受験生から見れば、合格ラインまでの距離が15.9点ということになりますので、この距離に対して10点は63パーセントにあたります。

合格ラインまでの距離の6割強を、受験するだけで埋められる計算になるわけで、満点に対する2.5パーセントという見え方とは、印象がかなり変わってくるでしょう。

ただし、母集団が変わることを忘れない

注意しておきたいのは、この15.9点という数字が、2026年度の後期のものだという点です。2027年度のB日程は日程も母集団も変わりますので、同じ距離になるとは限りません。加点の対象者が増えれば、合格最低点そのものが押し上げられる可能性もある。

加点制度を持つ学校としては、六甲学院中の入試対策|B日程10点加点の重みと、算数が年度で30点動くという事実で扱っている学校があって、そちらでは加点の重みと、科目そのものの年度差を比べています。加点は受験すれば手に入る10点ですが、科目の難度が年で動く幅は、それより大きくなることがあります。

8. 2026年度の数字が語る、科目ごとの性格

科目ごとの受験者平均を並べると、洛星の入試の性格が見えてくる。

科目 前期の得点率 後期の得点率 差
国語 53.2パーセント 67.2パーセント 14.0ポイント
算数 60.6パーセント 47.3パーセント 13.3ポイント
理科 47.0パーセント 58.8パーセント 11.8ポイント
社会 68.7パーセント 62.5パーセント 6.2ポイント

※2026年度入試結果の受験者平均点から得点率を算出。前期は理社が各100点満点、後期は各80点満点。

国語と算数が、前期と後期でちょうど入れ替わっています。前期は算数が取りやすく国語が取りにくい回、後期はその逆でした。同じ年に実施された同じ学校の試験でこれだけ動くのですから、1年分の過去問だけを見て「洛星の算数はこういう傾向だ」と決めるのは、危険でしょう。

同じ点数でも、満点が違えば意味が変わる

理科について少し補足しておくと、2026年度は前期も後期も、受験者平均がどちらも47.0点でした。数字だけを並べると同じ難度に見えますが、前期は100点満点、後期は80点満点という違いがある。得点率に直すと47.0パーセントと58.8パーセントになり、11.8ポイントの差があります。

2027年度は理科が80点に統一されるので、前期の理科の得点をそのまま比べることはできません。過去のデータを見るときは、点数だけでなく満点とセットで確かめておきたい。この読み違えは、配点が変わった年に起きやすくなります。

算数の振れ幅をどう受け止めるか

とくに算数は、前期60.6パーセントに対して後期47.3パーセントと13.3ポイント動いていて、120点満点に置き直すと16点ぶんにあたる。つまり先ほど見た10点の加点より大きい幅で、算数は年度と日程によって動いていることになります。

ここから言えるのは、算数を「取れる年に取る」という発想では設計できないということです。難しい回に当たっても崩れない状態をつくっておくほうが、結果として安定するでしょう。難度が上がった回では、周りも同じように取れていないので、取るべき問題を落とさないことが効いてきます。

なお、過去問の使い方については最難関中学の過去問はいつから?何年分?関西の日程から逆算するにまとめていますので、年数と時期の設計は、そちらをご覧ください。

9. 1科目の失敗は、許容されている

2026年度の入試結果では、合格者の科目別最低点も公表されていて、この数字が示すものには、受験生にとって心強い部分があります。

科目 前期の合格者最低点 後期の合格者最低点
国語 31点(120点満点) 68点(120点満点)
算数 36点(120点満点) 45点(120点満点)
理科 23点(100点満点) 34点(80点満点)
社会 50点(100点満点) 47点(80点満点)
総点 238.0点(440点満点) 250.0点(400点満点)

前期の算数を見ると、120点満点で36点を取った受験生のなかにも合格者がいたことになり、得点率にすれば30パーセント。理科についても、100点満点の23点という数字が残っています。1科目が大きく崩れても、ほかの科目で埋めれば届く設計になっているということです。

これは科目ごとの最低点であって、同じ1人の受験生が全科目で最低点だったという意味ではない。それでも、本番で1科目が思うようにいかなかったときに、そこで終わりではないと知っておくことには意味があります。1科目目でつまずいたあとの立て直しは、こうした前提を知っているかどうかで変わってくるものです。

模試の判定との関係

模試の判定が届いていない状態で、ご相談をいただくこともあります。判定は模試の母集団における相対的な位置を示すもので、洛星の問題を解ける状態にあるかどうかを直接示すものではないので、実際、Dのみならず、Eであっても通ることがあります。

秋以降に見ていただきたいのは、判定そのものよりも、過去問の得点と合格最低点との距離のほう。この読み方は9月の過去問で点数が取れないとき|合格最低点との差で、やることが変わるで扱っています。

10. 合格発表と入学手続きが、1日に集まる

2027年度は、A日程とB日程の合格発表がどちらも1月18日(月)の17時に統一されます。2026年度までは前期が2日目の夕方、後期が8日目の夕方だったので、発表を待つ期間の設計が変わってくる。

入学時納入金の期限は、1月18日17時から1月20日(水)18時まで。発表から手続きの締切まで、およそ2日しかありません。期日までに納入がない場合は入学の意思がないものとして合格が取り消されると要項に明記されているので、ここは前もっての準備が要るでしょう。

日付 内容
2026年12月7日〜2027年1月7日 出願期間(インターネット出願のみ)
1月16日(土) A日程
1月17日(日) B日程
1月18日(月)17時 合格発表(A・B共通・予定)
1月18日17時〜1月20日18時 入学時納入金の納入期間

受験料はA日程・B日程それぞれ2万円で、両方に出願する場合は、出願そのものを一度にまとめて登録する形が案内されている。顔写真データのアップロードが必須になっていますので、出願期間に入る前に用意しておくと当日の手続きが早くなります。

手続きの重なりに注意する

1月18日から20日という期間は、ほかの学校の合格発表や手続きとも重なりやすいところで、併願校の納入期限を一覧にしておかないと、判断の順番が組めなくなってしまう。どの学校の結果が出るまで待てるのか、待てないのかを、年内のうちに紙に書き出しておくほうが安全です。

11. 配点が変わった年に、過去問をどう使うか

ここは実務として、いちばん気をつけたい部分でしょう。2027年度は配点も試験時間も変わりますので、過去問をそのままの条件で解いてしまうと、本番とは違う練習を重ねることになるからです。

具体的には、過去問を解く前に、次のような読み替えをしておく必要がある。

とくに効いてくるのが2つ目で、後期の過去問を70分で解いて手ごたえを得たとしても、本番では10分短い時間で同じ量に向き合うことになります。時計を60分に設定して解く、という一手間を最初から入れておくほうが確かです。

A日程とB日程、どちらの過去問を解くか

2027年度はA日程とB日程で試験時間も配点も同じになるので、過去問を選ぶときに前期と後期を区別する意味は小さくなり、むしろ条件を揃えて解くことのほうが大事になってくる。

ただし、出題の性格には差があります。2026年度でいえば前期は算数が取りやすく国語が取りにくい回、後期はその逆だったので、どちらか一方だけを解いていると、本番で逆の傾向に当たったときに戸惑うことになります。前期と後期の両方を混ぜて解いておくほうが、どちらに転んでも対応できる状態に近づくでしょう。

合格最低点は、率に直して比べる

満点が変わるので、過去の合格最低点をそのまま目標にはできませんが、得点率に直せば比べられます。2026年度の前期は238.0点で440点満点の54.1パーセント、後期は250.0点で400点満点の62.5パーセント。2027年度の400点満点に置き直すと、それぞれ216点前後と250点にあたります。

ただし率がそのまま横に並ぶわけではなく、難度も母集団も変わるので、あくまで目安として扱っていただければと思います。実際の目標設定は、秋に解いた過去問の得点分布を見てから決めることになる。

12. 併願をどう組むか

日程が変わった以上、昨年までの併願パターンはそのまま使えないので、ここは一度、組み直しが要ります。

まず確かめておきたいのが、洛星を第一志望とする場合の骨格で、A日程が初日、B日程が2日目なので、この2日間は洛星で埋まることになる。3日目以降に何を置くか、そして初日・2日目の午後をどうするかが、設計する部分になります。

日程 洛星を両日受ける場合 A日程のみ受ける場合
初日 洛星A日程 洛星A日程
2日目 洛星B日程(10点加点) 他校を置ける
3日目以降 他校・結果を見て判断 他校・結果を見て判断

また、両日受ける場合は、10点の加点が付く代わりに、2日目が固定されます。A日程のみにすれば2日目を他校に使えますが、加点は得られません。どちらが良いかは、洛星への志望度の強さと、2日目に置きたい学校があるかどうかで決まってくるでしょう。

2日続けての受験をどう考えるか

4科型で両日受ける場合、初日も2日目も8時集合で12時25分までとなり、朝の移動を含めれば、2日とも早朝から半日を使い切ることになる。そのうえで気をつけたいのが、初日の夜の過ごし方です。

初日の手ごたえが芳しくなかったとき、その夜に長時間の詰め込みをするのは、できれば避けたいところです。翌日も同じ4科を同じ時間配分で受けるわけですから、必要なのは新しい知識よりも、当日と同じ状態で朝を迎えられることのほう。自己採点も、翌日が終わるまでは行わないほうが、落ち着いて臨めるはずです。

2日間の連戦をどう乗り切るかについては、甲陽学院中の入試対策の記事で「1日目が終わった夜をどう過ごすか」を扱っていて、そちらの考え方がそのまま使えます。

志望校がまだ固まっていない場合

この時期に、洛星を含めた志望校が決まりきっていないというご家庭も、少なくないでしょう。受験校を確定させる実質的な期限は、出願期間から逆算すると年内ということになります。中学受験の志望校が決まらないとき|決めなくていいことと、いつまでに決めることを分けるで期限の考え方を整理していますので、あわせてご覧ください。

学校別の入試設計を横断して見たい場合は、学校別の入試対策のページに、各校の記事をまとめています。

13. この判断を、誰と一緒にやるか

ここまでの整理のうち、日程の骨格と手続きの期限については、ご家庭でも進められるもの。要項を読み、カレンダーに書き込み、併願校も含めて納入期限を並べていく作業なので、ここに専門的な知識は要りません。

難しくなるのは、限られた時間をどの科目に配るかを決める場面です。国算が6割を占める配点なので算数から手をつけるのが基本ですが、算数のどの分野に入るかは、お子さまがどの形の問題で止まっているかによって変わるので、ここは答案を見ないと決まらない。

あわせて、B日程の国算が60分になったという変更も効いてきます。短い時間で処理するには、問題の形ごとの解き方が入っている必要があります。この部分は市販の解説に載っていないことが多く、過去問を繰り返すだけでは入りにくいところでしょう。

中学受験の指導実績がある教師

23名が登録しています

うち8名は、灘・甲陽学院・東大寺学園・洛南・西大和学園・大阪星光学院・神戸女学院・四天王寺などの最難関校に生徒を送り出した指導実績を持っています。学生講師は在籍していません。
在籍状況は時期により変わります。洛星の指導経験がある教師が担当できるかは、教育相談フォームからお問い合わせください。

ご相談いただいた場合にうかがうのは、直近の模試の結果、過去問を解いていればその得点、算数の答案、そして通っている環境から出ている課題の量、といったところ。ここから、どの科目のどこに手を入れると点が動きやすいかを整理してお返しします。

いまの進め方で問題ないと判断される場合は、そうお伝えしますし、その場合、家庭教師を入れる必要はありません。

ここまで読んで、どれが近いですか

洛星について、よくうかがうのがこの5つです。当てはまるものはありますか。

  • 両日受けるかどうかで迷っている2日目に置きたい学校があるかを含めて、日程の組み方を一緒に整理します。
  • 算数がどの形の問題で止まっているのか分からない答案を見せていただければ、手をつける順番をお伝えします。
  • 配点が変わって、過去問の使い方が分からなくなった読み替えの条件と、年度の選び方をご案内します。
  • 3科型と4科型のどちらで出願するか知りたいこの記事の第6章に判断材料があります。相談は不要です。
  • 社会が評価に使われる条件を知りたい第5章に計算のいらない見分け方を書いています。

「洛星を考えている」。学年と、直近の模試の結果だけでもお話をうかがえます。

それでも、一度お話を聞かせてください

日程と手続きの整理まではできそうだと思われたかもしれません。ただ、どの科目のどこに時間を配るかという段階で手が止まったかもしれません。

2027年度は日程も配点も判定方法も変わります。去年の情報のまま準備を進めると、条件の違うところで練習を重ねることになります。とくに国算の時間短縮は、直前になってから気づくと打つ手が限られます。

学年と、直近の模試の結果を一言いただければ、こちらで整理してお返しします。その場で決めていただく必要はありません。いまの進め方で問題ないと判断される場合は、そうお伝えします。

力になれることがあるなら、なりたいと思っています。

合格や成績の伸びをお約束することはできません。ご希望の条件や地域によっては、お引き合わせが難しい場合もあります。
体験授業を受けたうえで、家庭教師が要らないと判断されたときは、そう言っていただいて構いません。

ご相談のときに、あると助かるもの

次のものがあると整理が速くなりますが、写真で撮ったもので十分でしょう。

なかでも判断に効くのが2つ目で、どの形の問題で手が止まっているかが見えれば、限られた時間をどこに配るかも決まってくるからです。総合の偏差値だけでは、そこまでは分からない。

まとめ:洛星は、出願の設計から始まる

この記事の要点

  • 2027年度から前期・後期がA日程・B日程になり、B日程は6日目から2日目へ移った
  • 2日間で実施される学校を受ける場合、洛星との併願は組めなくなる
  • 満点はA・Bとも400点に統一され、理科・社会は各80点になった
  • 国算が全体の6割を占める配点で、2026年度前期より5.5ポイント国算に寄った
  • 4科型は4科合計と国算理×1.25の高いほうで判定される
  • 社会の得点率が国算理3科の得点率を下回ると、社会は評価に使われない
  • 両日受験でB日程に10点加点。2026年度後期でいえば合格ラインまでの距離の6割強にあたる
  • 算数は前期と後期で得点率が13.3ポイント動いており、加点より振れ幅が大きい
  • 合格者の科目別最低点を見ると、1科目の失敗は許容されている
  • 合格発表は1月18日17時、納入期限は1月20日18時まで

今日できること

最後に、ひとつだけお伝えしておきます。

直近の模試の結果を開いて、社会の得点率と、国語・算数・理科を合わせた得点率を比べてみてください。社会のほうが高ければ、洛星の判定では社会が加算され、低ければ、社会は評価から外れる。かかる時間は、1分ほどです。

そのうえで、社会が外れる側にいるなら、限られた時間の配分を見直す材料になりますし、外れないのであれば、社会は武器として数えられるでしょう。どちらにしても、今日の1分で科目の優先順位がひとつ決まります。

洛星の入試は、2027年度から形が変わります。日程も配点も判定も変わるので、去年までの情報が、そのままは使えない。だからこそ、出願の設計を先に済ませておくと、秋以降の学習に集中できます。変更は不利にだけ働くものではなく、社会の扱いのように、選択肢が増えた部分もあるのです。

よくある質問

Q A日程とB日程は、両方受けたほうがよいのでしょうか。
A 両方受けるとB日程の合計得点に10点が加えられますので、洛星への志望度が高いのであれば受ける価値があります。2026年度の後期でいえば、受験者平均と合格者最低点の差は15.9点でしたので、10点はその6割強にあたります。ただし2日目が洛星で固定されますので、その日に置きたい学校がある場合は比較が必要です。また4科型では2日とも12時25分まで試験が続きますので、体力の見積もりも判断に含めてください。
Q 3科型と4科型では、どちらで出願するのがよいですか。
A 社会をまったく学習していないという事情がないかぎり、4科型のほうが選択肢は広くなります。4科型は4科の合計と国算理の合計に1.25を掛けた点の高いほうで判定されますが、3科型は後者のみになるためです。社会が伸びればそのまま加算され、伸びなければ計算から外れます。出願後の変更はできませんので、迷った場合は4科型で出しておくほうが後戻りが効きます。
Q 社会は、どのくらい取れれば評価に使われますか。
A 社会の得点率が、国語・算数・理科を合わせた得点率を上回っていれば、4科の合計のほうが高くなります。理科と社会の配点がどちらも80点で対称になっているため、この関係が成り立ちます。点数で言えば、国算理の合計が200点なら社会は50点、240点なら60点が分かれ目です。模試の答案を見るときは、社会の得点率と3科の得点率を並べて比べるだけで判断できます。
Q B日程が2日目に移ったことで、何がいちばん変わりますか。
A A日程・B日程の位置が動いたことで、併願の組み方そのものが変わります。2026年度までの後期は統一入試日の6日目にあり、関西の最難関校の結果が出たあとの回でしたので、そこで思うような結果が出なかった受験生が集まっていました。2日目に移ると、初日と2日目にかけて実施される学校を受ける受験生は日程が重なって出願できません。B日程は「結果を見てからの回」ではなく、A日程を受けた受験生が翌日もう一度受ける回という性格に近づいていきます。
Q 過去問は、どの年度から解けばよいですか。
A 年度の選び方より先に、条件の読み替えを決めておく必要があります。2027年度は理科・社会が各80点40分、国語・算数が各60分になりますので、前期の過去問は理社の時間を10分短く、後期の過去問は国算の時間を10分短く設定して解くことになります。前期は440点満点でしたので、合格最低点もそのままでは比べられず、得点率に直してから距離を測ることになります。年数と時期の設計については、過去問についての記事にまとめています。
Q 模試の判定がDやEでも、間に合いますか。
A 判定は模試の母集団における相対的な位置を示すもので、洛星の問題を解ける状態にあるかどうかを直接示すものではありませんので、Dのみならず、Eであっても通ることがあります。2026年度の合格者の科目別最低点を見ますと、前期の算数は120点満点で36点という数字が残っていますので、1科目が崩れても他で埋めれば届く設計になっています。秋以降は判定ではなく、過去問の得点と合格最低点との距離を指標にしてください。
Q 合格発表から入学手続きまでの日程で、注意することはありますか。
A 2027年度はA日程・B日程とも1月18日17時に合格発表があり、入学時納入金の期限は1月20日18時までです。期日までに納入がない場合は入学の意思がないものとして合格が取り消されると要項に記載されています。この期間はほかの学校の発表や手続きとも重なりやすいところですので、併願校の納入期限を一覧にして、どの結果まで待てるのかを年内のうちに決めておくと判断が楽になります。
Proチューターズネットワーク 編集部
中学受験を専門とするプロ家庭教師マッチングサービス「Proチューターズネットワーク」が運営する受験情報メディア。最難関校から中堅校まで、志望校のレベルを問わずご相談を承っています。兵庫・神戸を拠点に、関西の中学受験の情報を、保護者の方に向けて発信しています。

洛星の答案から、
手をつける順番が決まります

算数のどの形で止まっているか。
そこが見えれば、配分も決まります。

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