1. 月謝は、指導した時間についた値段です
家庭教師の月謝は、ほとんどの場合「1時間あたりの指導料 × 指導した時間」という形で決まっていますので、月謝を比べるという行為は、突き詰めると時間の値段を比べていることになります。ところが実際にお子さまの点数を動かしているのは時間の長さではなく、その時間の中で何が渡されたかのほうですから、金額だけを横に並べても、判断の材料としては半分ほどしか揃っていないことになります。
同じ2時間でも、その日の宿題の丸つけと進み具合の確認で終わる2時間と、解けなかった問題について「この形の問題はこう処理する」という手順そのものを渡される2時間とでは、翌週以降に残るものがかなり違ってきます。ところが料金表には、この差が出てきません。だからこそ、月謝表だけを見比べていると、どうしても安いほうが得に見えてしまいます。
見るべきなのは、1時間あたりの金額そのものよりも、その1時間で何が渡されるのかという中身のほうです。この記事では、その中身の読み方を扱います。
この記事を書いている立場について
先にお伝えしておきますと、当ネットワークはご家庭とプロ家庭教師をお引き合わせするマッチングを運営していますので、家庭教師を勧める側の立場にあります。そのうえで書いていることをご承知おきください。登録している教師には、灘・甲陽学院・東大寺学園・洛南・西大和学園・大阪星光学院・神戸女学院・四天王寺といった学校へ生徒を送り出してきた者もいますので、この記事の内容は、その現場から見えていることをもとにしています。
ただし、ご家庭に十分な時間があって、進み具合を見てあげられる方がいて、お子さまが自分で進められる状態にあるのなら、外から手を入れる必要はありません。費用の話をするときに最初に置いておきたいのは、この前提です。
いま検討中の金額が妥当かどうかだけでも見てほしい、ということでしたら、教育相談フォームから学年と目的を一言お寄せください。読み進めながらで結構です。
2. 小学生の月謝は、学年より「何のために頼むか」で決まる
料金表というのは学年別に並んでいることが多いのですが、実際に金額を左右しているのは学年そのものではなく、何のために頼むのかという目的のほうです。同じ小学5年生であっても、学校の授業についていくために頼む場合と、志望校の入試問題を解けるようにするために頼む場合とでは、教える側が用意しなければならないものがまるで違ってきます。
目的を大きく分けると、次の3つになります。
| 目的 | 1時間あたりの目安 | 教える側が用意するもの |
|---|---|---|
| 学校の補習・学習習慣づけ | 2,000〜4,000円 | 教科書と学校のワークが中心 |
| 塾の内容の消化・クラス維持 | 3,000〜5,500円 | 塾のテキストと進度の把握 |
| 中学受験の志望校対策 | 3,500〜6,500円 | 過去問と出題傾向の蓄積 |
※地域や教師の経験によって幅が出ますので、あくまで目安としてご覧ください。
いちばん右の列が、金額の差をつくっている部分です。学校の補習であれば、教材はお手元の教科書とワークで足りますので、教える側の準備は授業前の短い時間で収まります。ところが志望校対策となると、その学校の過去問を何年分も解いた経験そのものが必要になりますし、その蓄積は当日その場でつくれるものではありません。単価の差は、指導している最中の差というより、それまでに積んできたものの差だと考えたほうが実態に近いところです。
「小学生だから安いはず」とはならない
中学生や高校生に比べて内容がやさしいのだから月謝も安いはずだ、という感覚を持たれる方がいらっしゃいますが、中学受験の算数に関してはこれが当てはまりません。中学入試で出される問題には方程式を使わずに解く形のものが多く、大人が中学以降の知識で解いてしまうと、お子さまには再現できない解き方になってしまいます。解けることと、小学生に解ける形で渡せることは、別の技術です。ここに対応できる教師の数は限られますので、単価は中学生向けと同等かそれ以上になりやすい構造があります。
1時間あたりの相場の全体像については、家庭教師の相場は1時間2,500〜8,000円|同じ金額でも中身が変わる理由のほうで学年別・契約形態別に整理していますので、金額の地図がほしい場合はそちらもあわせてご覧ください。この記事では、その先にある「何に払っているのか」を扱います。
3. 月謝の内訳を、3つに分けて読む
毎月出ていくお金は、指導料だけとは限りません。事業者によって仕組みが違いますので、比べるときには次の3つに分けて並べてみると、実際の負担が見えやすくなります。
| 区分 | 中身 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| ①指導料 | 1時間あたりの単価 × 指導した時間 | 単価と、月に何時間分になるか |
| ②指導料以外 | 入会金・毎月の管理費・教材費など | 毎月かかるのか、初回だけか |
| ③ご家庭側で発生するもの | 交通費、机まわりの準備、送り出しの時間 | 1回あたりいくらか、誰が対応するか |
①だけを見て比べると、②が大きいところと小さいところが同じ土俵に乗ってしまいます。とくに②は、契約前の説明では小さく見えていても、毎月積み上がると年間ではまとまった金額になりますので、初回だけかかるものと毎月かかるものを分けて聞いておくと、あとの計算が楽になります。
教材費は、金額より「前提かどうか」を見る
教材については、金額そのものよりも、その教材を買うことが指導を受ける前提になっているかどうかのほうが重要です。お手元にある塾のテキストや志望校の過去問で進められるのであれば、新しい教材はほとんど要りません。すでに手元にある教材を使い切れていない状態で、別の教材が増えると、消化しきれない量がさらに増えることになります。
当ネットワークの場合、教材の販売は行っていません。指導は学校の教科書や市販の参考書、塾のテキストで進める形になりますので、教材にかかる費用は、教師から市販のものを購入依頼された場合の実費のみです。
当ネットワークの場合の内訳
参考までに、当ネットワークの仕組みでは、毎月お支払いいただくのは指導料と交通費だけです。指導料は1時間あたり3,500円から7,000円の範囲で、教師自身が決めています。入会金・退会金・解約金はいただいておらず、ご家庭と教師の直接契約という形をとっています。詳しくは費用についてのページにまとめています。
金額の見え方は仕組みによって変わりますので、どの形が合うかはご家庭の事情によります。ここでお伝えしたいのは、どこが安いかという話ではなく、①②③を分けて並べれば比べられるようになる、ということです。
4. 同じ「月4回」でも、中身は同じではありません
小学生の家庭教師でよくある形が、週1回・1回2時間で月4回という組み方です。月に8時間になりますので、単価が同じであれば月謝も同じになります。ところが、この8時間の使われ方には幅がありますので、金額が同じでも残るものは同じになりません。
実際に多いのは、次の3つの使われ方です。
- 宿題の消化に使う……その週に出た課題を、隣で見ながら終わらせていく形です。とりあえず提出物は揃いますが、8時間のあいだ新しく入るものは多くありません。
- 分からなかった問題の解説に使う……解けなかった問題を1問ずつ解説していく形です。その問題は分かるようになりますが、次に少し形の違う問題が出たときに、同じところで止まることがあります。
- 解き方そのものを渡すことに使う……「この形の問題は、こう処理すると速い」という手順を渡していく形です。1問の解説にとどまらず、同じ形の問題をまとめて処理できる状態にしていきます。
この3つは、ご家庭から見ると区別がつきにくいところがあります。どれも「今日は算数を2時間見てもらった」という同じ形になるからです。お子さまも「教えてもらった」と答えますし、その日のノートは埋まっています。
なぜ、この違いは見えにくいのか
3つの違いが見えにくいのには、理由があります。指導の様子を最後までご覧になっているご家庭は多くありませんし、終わったあとにお子さまへ聞いても「教えてもらった」という同じ答えが返ってきます。ノートの埋まり方にも大きな差は出ませんので、そこからも判断がつきにくいところです。
そのうえ、1つ目の使われ方には、ご家庭から見た安心感があります。宿題が片づいた状態で指導が終わりますので、その日のうちに目に見える成果が残るからです。ところが翌週になれば、また同じだけの課題が出てきます。積み上がっていないことに気づくまでに数か月かかってしまう、ということも珍しくありません。
見分けるための、ひとつの質問
区別したい場合は、指導のあとにお子さまへ「今日いちばん大事だったのは何だった」と聞いてみると、返ってくる答えに違いが出ます。1つ目の使われ方であれば「宿題が終わった」という答えになりますし、2つ目であれば「この問題の答えが分かった」という形になります。3つ目まで届いていると、「こういう形の問題は、こうやるんだって」という言い方に変わります。
3つ目の答えが返ってきているなら、その月謝は時間ではなく中身に対して払えている状態です。1つ目が続いているようであれば、同じ金額で得られるものを増やす余地が残っていることになります。
5. 管理に払うのか、解き方に払うのか
ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。
家庭教師を検討される理由としてよくうかがうのが、「学習の進み具合を見てくれる人がほしい」というものです。今週どこをやるのか、どの順番で進めるのか、終わったかどうかをどう確かめるのか。こうした進行の管理を任せられると、ご家庭の負担はたしかに軽くなります。
ただ、正直に申し上げますと、進行の管理そのものは、ご家庭でもできます。やることを書き出して、順番を決めて、終わったかどうかを見る。手間はかかりますが、専門的な技術が要る作業ではありません。そして、管理をきちんとしたから点数が上がる、というものでもないところが難しいところです。
管理を理由に月謝を払っていると、数か月経ったころに「これなら自分でもできたかもしれない」という感想になりやすくなります。逆にいえば、家庭教師に払う意味があるのは、家庭では手に入らないものが渡されている場合です。
「見てもらっている」と「渡されている」の違い
月謝が高いか安いかを判断するとき、多くの方は指導時間の長さや教師の経歴を材料にされます。ところがそれよりも先に確かめておきたいのは、毎回の指導で何かが渡されているかどうかのほうです。見てもらっているだけの時間は、積み上がりにくいところがあります。
渡されているかどうかは、指導のない日に分かります。教師が来ない日にお子さまが手を動かせているなら、前回のうちに何かが渡されているということですし、指導のある日だけ進んで、それ以外の日は止まっているようであれば、渡されているものが少ない可能性があります。
管理を任せたくなるのは、自然なことです
誤解のないように書いておきますと、進行の管理を任せたくなること自体は、まったく自然な感覚です。お仕事や下のお子さまの世話がある中で、毎日の課題の量を把握して順番を決めていくというのは、続けるとなるとかなりの負担になりますので、引き受けてくれる人がいれば助かるのは当然のことです。
ですから、管理をお願いすること自体を否定するつもりはありません。ただ、そこに月謝の大部分が向かっている形になっていると、払った金額に対して残るものが小さくなります。現実的なのは、管理はご家庭で持っておいて、指導の時間は教わることに使い切るという分け方です。今週どこをやるかを決める作業を指導時間の外に出すだけでも、同じ月謝で教わる時間は増えていきます。
6. 家庭では手に入りにくいものは何か
では、家庭では手に入りにくく、月謝を払う意味があるものとは具体的に何なのか。ここを、共同で運営している現役のプロ家庭教師の言葉に沿って書いておきます。
中学入試の算数には、問題の形ごとに「この形はこう解かないと、限られた時間の中では終わらない」という解き方が存在します。正攻法でも答えそのものは出ますが、そちらだと時間がかかりますので、試験時間の中では最後まで到達しません。つまり、時間が足りないという問題の多くは、配分の工夫では解決しないところがあります。解き方を知らないから遅い、という形になっているからです。
この解き方は、市販の解説に書かれていないことが多く、参考書を読み込んでも出てきにくいものです。保護者の方も知らないのが普通ですので、ご家庭で過去問を何度繰り返しても、ここだけは入ってきません。実際に指導してきた中で蓄積された手順を、教える側から渡してもらうことになります。
渡されると、何が起きるのか
解き方が入っていると、本番で似た形の問題に出会ったときに「あのときのあれだ」と反応できるようになりますので、考え込む時間がそのまま短くなります。1問で数分縮まるとして、その数分がいくつも積み重なると、最後の1問まで手が届くかどうかが変わってきます。
この考え方については、偏差値が足りない中学受験、まだ諦めない|志望校の「癖」に絞れば届くことがありますのほうで詳しく書いていますので、模試の判定が届いていない状態でお困りでしたら、そちらもご覧ください。判定はDのみならず、Eであっても、通ることがあります。
いまお願いしている指導が、管理と解き方のどちらに寄っているか判断しづらい場合は、直近のノートを1回分だけ教育相談フォームからお送りいただければ、こちらで見て整理してお返しします。
7. 回数を増やす前に、任せる範囲を決める
点数が足りないと感じたとき、いちばん先に浮かぶのが回数を増やすという手です。週1回を週2回にすれば、単純計算で指導時間は倍になります。ところが月謝も同じだけ増えますので、家計への負担は素直に倍になっていきます。
そこで、増やす前に一度考えておきたいのが、いま任せている範囲が広すぎないかということです。4科目すべてを見てもらう形にしていると、1回の指導の中で各科目に配れる時間は短くなりますので、どの科目も少しずつ進むという状態になりがちです。少しずつ進むこと自体は悪くありませんが、点が動くところまでは届きにくくなります。
広げるか、絞るか
集団の塾のカリキュラムというのは、複数の学校に対応できるように幅広くつくられています。いろいろな志望校の生徒が同じ教室にいるわけですから、これは仕組みとして当然の設計です。そのうえで、ご家庭が家庭教師に何を任せるかを決めるときには、広げるか絞るかという選択が出てきます。
時間に余裕がある時期であれば、広くカバーしておく形にも意味があります。逆に、入試までの時間が限られていて、どこかで差を詰めなければならない状況であれば、1科目、あるいは1科目の中の特定の分野に絞るほうが、同じ月謝でも動く幅は大きくなります。どちらが正しいという話ではなく、ご家庭ごとの事情によって変わる部分です。
| 状況 | 向いている形 | 月謝への影響 |
|---|---|---|
| 時間に余裕がある | 複数科目を薄く見てもらう | 回数は必要になりやすい |
| 特定の科目だけ落ちている | その科目に絞る | 週1回でも成立しやすい |
| 入試までの時間が短い | 志望校の出題に絞る | 期間を区切れば読みやすい |
科目を絞る判断については、塾とプロ家庭教師の併用——役割分担と宿題の仕分けでも扱っていますので、併用を前提に考えていらっしゃる場合はそちらが参考になります。
8. 月謝が動くのは、小5の後半から小6にかけて
小学生のあいだで月謝が変わりやすいのは、小学5年生の後半から6年生にかけての時期です。理由は2つあり、ひとつは扱う内容が一段重くなること、もうひとつは志望校を意識した指導に切り替わることで、教える側に求められるものが変わるためです。
小5の後半には、割合や比、速さといった単元が続けて出てきます。この時期に入った差はそのまま6年生に持ち越されますので、ここで手を入れておくか、6年生になってから戻るかで、必要になる時間が変わってきます。戻る範囲が広くなるほど、結果として費用も膨らみやすくなるという構造があります。
先に見通しを持っておく
とはいえ、「小6になると月にいくらかかります」という数字を先にお伝えするのは、あまり誠実ではないと考えています。使える時間も、いまの状態も、志望校も、ご家庭によって違うからです。先に一律の金額を出してしまうと、その通りにならなかったときに困るのはご家庭のほうです。
現実的なのは、いまの学年でできる範囲から始めて、必要に応じて調整していく形です。最初から最大の体制を組む必要はありませんし、途中で減らすこともできる仕組みかどうかを、始める前に確かめておくほうが安心につながります。
6年生の途中から入れる場合
6年生になってから検討を始められるご家庭も多くいらっしゃいますが、この場合に気をつけたいのが、範囲を広げすぎないことです。残っている時間が短いほど、全体をまんべんなく底上げしようとすると、どこにも届かないまま入試を迎えることになりかねません。
秋以降であれば、志望校の出題に照らして、いちばん取りこぼしている部分から手をつける形が現実的です。この判断には答案が要りますので、模試の偏差値だけを見て決めてしまうのは避けたいところです。何に手をつけないかまで含めて決まると、必要な回数も自然に見えてきます。
9. 契約の前に、お金のことで確かめておきたいこと
金額そのものより、あとから効いてくるのが取り決めの部分です。始める前に次の5つを聞いておくと、途中で困る場面がかなり減ります。
- 指導料のほかに、毎月かかるものはあるか。初回だけかかるものと分けて聞く
- 教材の購入が、指導を受ける前提になっていないか
- 体調不良などで授業を休んだとき、指導料はどうなるか。振替は可能か、期限はあるか
- 教師を変更したいとき、どういう手続きになるか。費用は発生するか
- やめたいとき、どれくらい前に伝えればよいか。その際に費用は発生するか
3つ目は、小学生では特に効いてきます。学校の行事や急な発熱、塾のテストが延びたといった事情で予定が動くことは珍しくありませんので、休んだ回の扱いによって、1年間の実質的な負担はかなり変わってきます。単価が低くても、受けられなかった回の分がそのまま消えていく形であれば、結果として割高になることもあります。
口頭ではなく、文字で残しておく
これらは、契約書でも、メールのやりとりでも構いませんので、文字で残しておくほうが安心です。始めるときは双方とも前向きな状態ですので、細かい取り決めを聞きにくい空気になりがちですが、あとから食い違いが出たときに困るのは、たいていご家庭のほうです。
個人で先生を探して直接お願いする場合の注意点については、中学受験で家庭教師を個人契約する前に|失敗しないマッチングの選び方と契約チェックリストにまとめていますので、その形を検討中でしたらあわせてご覧ください。
10. 安く見えて高くつく場合と、高く見えて安くつく場合
単価だけを見ていると読み違えやすいところですので、どういうときに逆転が起きるのかを整理しておきます。
| 安く見えて高くつく場合 | 高く見えて安くつく場合 | |
|---|---|---|
| 1回の中身 | 宿題の消化で終わりやすい | 解き方が渡されている |
| 指導のない日 | 手が止まりやすい | 自分で進められる |
| 必要な回数 | 増やす方向になりやすい | 週1回でも成立しやすい |
| 期間 | 長く続けることになりやすい | 区切りをつけやすい |
ここで効いてくるのが、期間の長さです。単価が2,000円ほど違ったとしても、片方は3か月で区切りがつき、もう片方は1年続くという形になれば、総額は逆転します。月謝を比べるときには、1か月あたりの金額と同時に、どれくらいの期間続きそうかも見ておきたいところです。
ただし、高ければよいという話でもありません
誤解のないように書いておきますと、単価が高いほど中身が濃いとは限りません。指導料を低く設定していても指導力のある教師はいますし、経歴が立派でも、小学生に渡せる形にできるかどうかは別の問題です。金額は中身を保証しませんので、確かめるべきなのはやはり、その時間に何が渡されるのかという点になります。
相性や指導の中身は、実際に受けてみるのがいちばん早く分かります。当ネットワークでは面談の際に、初回1時間無料の体験授業を受けていただけますので、そこで判断していただく形にしています。
11. 月謝を抑える方法は、回数を減らすことだけではありません
負担を軽くしたいと思ったとき、回数を減らすという手がまず浮かびます。ただ、回数を減らすと得られるものも減りますので、それ以外の方法から先に検討したほうが、結果として残るものは多くなります。
- 科目を絞る……4科目を薄く見てもらう形から、いちばん差がついている科目に集中する形へ切り替えます。同じ回数でも、1科目に使える時間が増えます。
- 期間を区切る……「秋の3か月だけ」「模試までの6週間だけ」という形で先に期間を決めておくと、総額が読めるようになります。延長するかどうかは、その時点の状態を見て決めれば済みます。
- オンラインを使う……交通費がかからなくなりますし、教師の移動時間がなくなるぶん、遠方の教師にも依頼できるようになります。ただし低学年のお子さまや、画面の前で集中を保ちにくいお子さまには、対面のほうが向く場合があります。
- ご家庭でできることは、ご家庭に戻す……進み具合の確認や丸つけを指導時間の中でやってもらっていると、そのぶん教わる時間が減ります。ここを戻せば、同じ月謝で教わる時間が増えます。
4つ目については、負担が増えるように見えるかもしれません。ただ、丸つけを全教科ご家庭で見るのは現実的ではありませんので、算数だけに絞る形が扱いやすいところです。算数は途中式が残りますので、どこで止まっているかが見えやすく、指導の材料としても使えます。
あとから減らせるかどうかを、先に確かめておく
もうひとつ、始める前に確かめておきたいのが、途中で回数を減らせる仕組みになっているかどうかです。最初は多めに組んでおいて様子を見ながら調整したい、とお考えになるご家庭は多いのですが、減らすときに手続きや費用が発生する形だと、その調整がしにくくなります。
減らせることが分かっていれば、控えめに始めておいて、足りないと感じた時点で増やすという進め方も選べます。この順番のほうが、かける金額は読みやすくなりますし、合わないと感じたときに引き返しやすくもなります。
12. この判断を、誰と一緒にやるか
ここまでの整理は、ご家庭でも進められます。内訳を3つに分けて、取り決めを確かめて、任せる範囲を決める。ここまでであれば、資料と見積もりが手元にあれば判断できます。
難しくなるのは、どの科目の、どの部分に絞るかを決める場面です。いま点が取れていない科目に手を入れるのが正しいとは限らず、志望校の出題によっては、別の科目を伸ばすほうが合計点は動くことがあります。この判断には、答案と志望校の出題の両方を見る必要が出てきます。
中学受験の指導実績がある教師
23名が登録しています
うち8名は、灘・甲陽学院・東大寺学園・洛南・西大和学園・大阪星光学院・神戸女学院・四天王寺などの最難関校に生徒を送り出した指導実績を持っています。学生講師は在籍していません。
在籍状況は時期により変わります。担当できる教師がいるかは、教育相談フォームからお問い合わせください。
ご相談いただいた場合にうかがうのは、学年と志望校、いま通っている環境から出ている課題の量、直近の模試の結果、そしてご予算の範囲です。ここから、どの科目にどれくらい入れると効きそうかを整理してお返しします。
いまの形で問題ないと判断される場合は、そうお伝えします。その場合、家庭教師を入れる必要はありません。
ここまで読んで、どれが近いですか
費用について、よくうかがうのがこの5つです。当てはまるものはありますか。
- 見積もりをもらったが、金額が妥当かどうか判断できない内訳を3つに分けて、何にいくら払う形になっているかを整理します。
- 回数を増やすべきか、絞るべきかで迷っている志望校の出題と直近の答案から、どちらが効きそうかをお伝えします。
- 予算の上限が決まっていて、その中でどう組むか知りたい上限を先に教えていただければ、その範囲での組み方をご案内します。
- 1時間あたりの相場の全体像が知りたい相場の記事に学年別・契約形態別でまとめています。相談は不要です。
- 契約前に確かめる項目を知りたいこの記事の第9章に5つ挙げています。まずはそのまま聞いてみてください。
「予算はこれくらいで、志望校はここ」。この2つだけでもお話をうかがえます。
それでも、一度お話を聞かせてください
内訳を分けるところまではできそうだと思われたかもしれません。ただ、どこに絞るかを決める段階で手が止まったかもしれません。
同じ月謝を払っていても、その時間に解き方が渡されているかどうかで、残るものは変わってきます。ここを外したまま回数だけ増やしていくと、負担だけが積み上がっていきます。
学年と志望校、そしてご予算の範囲を一言いただければ、こちらで整理してお返しします。その場で決めていただく必要はありません。いまの形で問題ないと判断される場合は、そうお伝えします。
力になれることがあるなら、なりたいと思っています。
合格や成績の伸びをお約束することはできません。ご希望の条件や地域によっては、お引き合わせが難しい場合もあります。
体験授業を受けたうえで、家庭教師が要らないと判断されたときは、そう言っていただいて構いません。
ご相談のときに、あると助かるもの
次のものがあると整理が速くなりますが、写真で撮ったもので十分です。
- 直近の模試の結果(1回分で結構です)
- 算数の答案かノート(途中式が残っているもの)
- いま通っている環境から出ている、今週の課題
- ご予算の範囲(上限だけでも構いません)
とくに2つ目が判断に効きます。どの形の問題で止まっているかが見えれば、どこに絞ると点が動きやすいかも見えてくるからです。模試の偏差値だけでは、そこまでは分かりません。
まとめ:金額の前に、中身を見る
この記事の要点
- 月謝は指導した時間についた値段であり、点を動かすのはその時間に何が渡されたか
- 小学生の月謝は学年より、何のために頼むかという目的で決まる
- 中学受験の算数は、解けることと小学生に解ける形で渡せることが別の技術になる
- 内訳は「指導料」「指導料以外」「ご家庭側の負担」の3つに分けて比べる
- 同じ月4回でも、宿題の消化・問題の解説・解き方を渡す、で残るものが違う
- 進行の管理はご家庭でもできる。家庭で手に入りにくいのは解き方のほう
- 回数を増やす前に、任せる範囲を絞れないかを先に考える
- 広げるか絞るかは、ご家庭の事情によって変わる選択
- 休んだときの扱いと、やめるときの取り決めを先に文字で残しておく
- 単価が同じでも、続く期間が違えば総額は逆転する
今日できること
最後に、ひとつだけお伝えしておきます。
もしすでに家庭教師をお願いしているのであれば、今度の指導が終わったあとに、お子さまへ「今日いちばん大事だったのは何だった」と聞いてみてください。「宿題が終わった」なのか、「この問題の答えが分かった」なのか、「こういう形の問題はこうやるんだって」なのか。返ってくる答えで、いまの月謝が何に対して払われているかが見えてきます。
これから探す段階であれば、体験授業のあとに同じ質問をしてみると、比べる材料になります。所要は1分ほどです。
金額そのものを気にするのは、当然のことです。教育費は家計に直接響きますので、抑えられるところは抑えたいのが本音だと思います。そのうえで、抑えるべきは金額ではなく、同じ金額で得られるものの少なさのほうです。ここが見えてくると、回数を増やすのか、絞るのか、いまのままでよいのかという判断もついてきます。