1. 結論:志望校を決めるまで「内申が足りない」は確定しません
はじめに立場を明かしておくと、この記事を書いているのはプロ家庭教師をお引き合わせしている側なので、家庭教師を勧める側にいます。そのうえで申し上げると、この記事の内容は制度の読み方が中心で、ご家庭で資料を読んで判断できる部分が、かなりの割合を占めている。読んで筋道が通ったのであれば、それでじゅうぶんです。
大阪の公立高校入試でよくうかがうのが、「内申が足りないのですが、どうしたらよいでしょうか」というご相談です。ところが大阪の場合、この問いには、志望校が決まるまで答えが出ない。学力検査の成績と調査書の評定にかける倍率が学校ごとに違うため、同じ評定でも、学校が変われば総合点への効き方が変わってしまうからです。
足りているかどうかは、評定そのものではなく、志望校がどの物差しを使っているかとの組み合わせで決まります。ですから順番としては、まず志望校の倍率タイプを確かめて、そのうえで自分の評定がどう効くのかを見る。この順番を逆にすると、必要のない心配をすることにも、逆に楽観しすぎることにもなってしまうでしょう。
2. 入試の骨格を、数字で押さえる
大阪の公立高校入試は、志望する学科によって、特別入学者選抜と一般入学者選抜に分かれます。普通科、文理学科、理数科、国際文化科、総合科学科などは一般入学者選抜で、3月に実施される。工業、音楽、体育、芸能文化、演劇、総合学科のエンパワメントスクールなどは特別入学者選抜で、2月の実施です。
| 区分 | 学力検査 | 調査書 | 実施 |
|---|---|---|---|
| 一般入学者選抜 | 5教科 各90点/計450点 | 450点満点 | 3月 |
| 特別入学者選抜 | 5教科 各45点/計225点 | 135点満点 | 2月 |
この記事では、普通科・文理学科などが対象となる一般入学者選抜について扱います。
ここから先は、一般入学者選抜の話になります。学力検査は5教科で各90点、合計450点満点。100点満点ではないという点が、他府県から情報を持ち込むときの最初のつまずきどころでしょう。調査書も450点満点で、この二つに学校ごとの倍率をかけたものが総合点になります。
3. 内申は中1から。1対1対3という比率
大阪の調査書は、中学1年生から3年生までの評定がすべて対象になる。9教科の5段階評定を、学年ごとに次のように重みづけして合計します。
| 学年 | 計算 | 満点 | 全体に占める割合 |
|---|---|---|---|
| 中学1年 | 9教科の評定合計×2 | 90点 | 20% |
| 中学2年 | 9教科の評定合計×2 | 90点 | 20% |
| 中学3年 | 9教科の評定合計×6 | 270点 | 60% |
| 合計 | — | 450点 | 100% |
学年の比率は1対1対3。中学3年生の評定が全体の6割を占めます。
中1と中2の評定も入るという点で、兵庫とは前提が違います。兵庫の調査書点は第3学年の評定のみで算出されるので、1年生や2年生の成績は持ち込まれない。大阪は3年間が対象になる一方で、中3の評定が6割を占めるという設計になっていますから、受験学年の頑張りが全体を大きく動かします。
具体的には、中3の評定が1つ上がると6点、中1と中2では1つにつき2点が加わります。同じ「5段階で1つ上げる」という努力でも、学年によって3倍の開きがあるわけです。
この1対1対3という比率は、2学期の意味を大きくします。中3の評定が確定するのは3学期までを待つ形になりますが、実際には2学期の成績がその土台を作るので、いまこの時期をどう過ごすかが、450点のうちの270点に直接つながっていく。一方で、中1と中2の分はすでに確定しているので、そこは変えられないものとして計算に入れたうえで、残りをどう積むかという話になります。確定した部分と、まだ動かせる部分を分けて把握することが、最初の作業になります。
4. 倍率タイプという、学校ごとの物差し
ここからが、大阪の入試のいちばんの特徴です。学力検査の成績と調査書の評定には、学校ごとに選ばれた倍率がかかる。倍率のタイプはⅠ型からⅤ型までの5段階で、各高校の校長が選択し、教育委員会が決定します。
| タイプ | 比率 | 学力検査 | 調査書 | 総合点 |
|---|---|---|---|---|
| Ⅰ型 | 7対3 | 630点 | 270点 | 900点 |
| Ⅱ型 | 6対4 | 540点 | 360点 | 900点 |
| Ⅲ型 | 5対5 | 450点 | 450点 | 900点 |
| Ⅳ型 | 4対6 | 360点 | 540点 | 900点 |
| Ⅴ型 | 3対7 | 270点 | 630点 | 900点 |
学力検査450点・調査書450点にそれぞれ倍率をかけた結果。どのタイプでも総合点は900点満点になります。Ⅰ型は学力検査に1.4倍、調査書に0.6倍をかける形です。
Ⅰ型は学力検査をもっとも重視するタイプで、文理学科や上位の進学校に多く見られます。逆にⅤ型は、調査書をもっとも重視するタイプ。どのタイプでも総合点は900点で揃いますが、その900点の内訳がまったく違います。
この仕組みは、同じ受験生が別の高校を受けると、持ち点そのものが変わるということを意味しています。評定が高くて当日に不安がある受験生にとってはⅤ型が有利に働きますし、当日の得点力に自信がある受験生にとってはⅠ型のほうが力を出しやすい。学校選びが、そのまま自分に合う物差しを選ぶことにもなっています。
5. 内申の1評定は、当日点で何点分か
では、この違いはどれくらいの大きさなのか。中3の評定を1つ上げたときに増える総合点を、学力検査の得点に置き換えて比べてみましょう。
| タイプ | 中3の1評定で増える総合点 | 当日の答案でいえば |
|---|---|---|
| Ⅰ型(7対3) | 3.6点 | 約2.6点分 |
| Ⅱ型(6対4) | 4.8点 | 4.0点分 |
| Ⅲ型(5対5) | 6.0点 | 6.0点分 |
| Ⅳ型(4対6) | 7.2点 | 9.0点分 |
| Ⅴ型(3対7) | 8.4点 | 14.0点分 |
中3の1評定は調査書で6点。これに各タイプの倍率をかけた総合点を、学力検査1点あたりの総合点で割った値です。
Ⅰ型の学校では、中3の評定を1つ上げても、当日の答案で約2.6点を取ったのと同じ扱いにしかなりません。ところがⅤ型の学校では、同じ1評定が14点分に相当する。その差は5.4倍です。
この数字を知っているかどうかで、2学期の過ごし方が変わってきます。Ⅰ型の学校を目指しているのであれば、評定を1つ動かすために使う時間を、学力検査の得点を伸ばすほうに回したほうが総合点は動きやすい。逆にⅤ型の学校であれば、評定を1つ上げることが当日14点を取るのと同じなので、提出物や定期テストに手をかける意味が大きくなるでしょう。
ただし、これは評定を軽んじてよいという話ではありません。Ⅰ型の学校であっても調査書は270点を占めていますし、評定を上げる過程で身についた知識は、そのまま学力検査にも効いてくる。優先順位が変わるというだけで、どちらかを捨てるという話ではないということは、申し添えておきます。
6. 中1・中2の評定は、どれくらい効くのか
同じ換算を、中1と中2の評定についてもやってみると、中1・中2の評定は1つにつき2点なので、中3の3分の1になります。
| タイプ | 中1・中2の1評定 | 中3の1評定 |
|---|---|---|
| Ⅰ型(7対3) | 約0.9点分 | 約2.6点分 |
| Ⅲ型(5対5) | 2.0点分 | 6.0点分 |
| Ⅴ型(3対7) | 約4.7点分 | 14.0点分 |
いずれも当日の答案の得点に置き換えた値です。中1・中2は中3の3分の1になります。
Ⅰ型の学校を目指す中学3年生にとって、中1のときの評定が1つ低かったことは、当日の答案で1点に満たない差にしかなりません。「中1のときに頑張っていれば」という後悔は、少なくともⅠ型の学校を受けるかぎり、思っているほど大きな重みを持っていないということ。
もちろんⅤ型の学校であれば、中1の1評定が4.7点分になるので、話は変わってきます。それでも中3の評定が14点分であることを考えれば、いま動かせるところに手をかけるほうが、過ぎた学年を悔やむよりも、総合点に効いてくるはずです。
7. だから「内申が足りない」の意味が変わります
ここまでの話をまとめると、大阪における「内申が足りない」という言葉は、それだけでは中身が定まらない、ということになります。同じ評定であっても、Ⅰ型の学校を受けるのであれば当日の得点でかなりの部分を埋められますし、Ⅴ型の学校を受けるのであれば、埋めるのに要する当日の得点がずっと大きくなるからです。
ですから、まずやっていただきたいのは、志望校の候補を並べて、それぞれのタイプを書き出すこと。同じ偏差値帯の学校でもタイプが違うことがあるので、そこで有利なほうを本命に置くという判断が成り立つ場面もあります。学校の内容や通学のしやすさで選ぶのが基本ですし、制度だけで志望校を決めるのは本末転倒ですが、迷っているのであれば、判断材料のひとつにはなるでしょう。
内申そのものを上げる方法については、内申点が足りないとどうなるかのほうで、定期テストや提出物の扱いまで整理していますので、そちらをご覧ください。この記事で扱っているのは、上げた1評定がどう効くのか、という換算の部分です。
8. A・B・C問題という、もうひとつの分岐
大阪にはもうひとつ、他府県にはあまり見られない仕組みがあります。国語・数学・英語の3教科については、A問題、B問題、C問題という3種類が作成され、どれを使うかを各高校が選ぶ。Aが基礎的な問題、Bが標準的な問題、Cが発展的な問題です。
2027年度に向けて公表された内容では、北野、大手前、高津、天王寺、豊中、茨木、四條畷、生野、三国丘、岸和田の文理学科10校が、国語・数学・英語のすべてでC問題を選択しています。普通科でも池田、八尾、富田林、泉陽、和泉の5校、そのほか春日丘の文理探究科、千里の総合科学科と国際文化科、和泉のグローバル科が、3教科すべてC問題です。
教科ごとにばらばらに選ぶこともできるので、国語はB問題で数学はC問題という組み合わせもある。2027年度に向けては、長尾で数学のB問題がA問題へ、鳳で数学のC問題がB問題へ変更されました。志望校が使う問題の種類が変わると、過去問での練習の前提もそのまま変わりますので、7月の発表は毎年確かめておきたいところです。
英語については、外部の英語資格を持っている場合に、C問題を採択している学校の入試で点数が読み替えられる措置があります。利用者は年々増えているとされているので、資格を持っているのであれば、読み替えの条件を確かめておく価値はあるでしょう。
あわせて覚えておきたいのが、選ぶ問題によって、同じ得点の意味が変わるという点です。C問題は高度な思考力と数学的な処理、それに速読する力が求められる作りになっているので、B問題で7割取れている受験生が、C問題でも同じ割合を取れるとはかぎらない。志望校がC問題を採択しているのであれば、模試の偏差値ではなく、C問題を実際に解いたときの得点で現在地を測る必要が出てきます。逆に、B問題を採択している学校を目指すのであれば、C問題の対策に時間をかけても、総合点には結びつきにくいということになる。ここでも、志望校を先に見るという順番が効いてきます。
9. ボーダーゾーン——総合点だけでは決まらない帯
合否は総合点の高い受験生から順に決まっていきますが、そこにひとつ例外がある。総合点が募集人員の90%から110%のあいだに入った受験生は、ボーダーゾーンと呼ばれる帯に置かれます。
募集人員の90%にあたる順位までに入っていれば、その時点で合格が決まる。問題はその先で、ボーダーゾーンでは、提出した自己申告書の内容が、その学校のアドミッションポリシーに合致しているかどうかが重視されます。合致していると判断された受験生は、総合点の順位にかかわらず、優先的に合格となります。
つまり、この帯の中では順位が入れ替わりうる、ということ。総合点が上の受験生から順に決まるとはかぎらない区間が、定員の前後に設けられているわけです。ここは点数だけを見ていると見落とす部分なので、志望校のアドミッションポリシーには、一度目を通しておかれることをおすすめします。
10. 自己申告書は、いつ書くものか
自己申告書は出願のときに提出する書類で、各高校が公表しているアドミッションポリシーを参照しながら書くことになります。前の章で見たとおり、ボーダーゾーンに入ったときに効いてくるので、出願直前に慌てて書くと、材料が足りなくなってしまう。
書く内容は、その学校を志望する理由や、これまで力を入れてきたこと、入学後にやりたいことなどです。学校が公表しているアドミッションポリシーを読んだうえで、自分の経験のどこがそこに重なるのかを言葉にしていく作業になります。3年生の秋のうちに一度書いてみて、出願までに手を入れていくくらいの時間の取り方が、現実的だと思います。
この作業には、点数とは別の意味もあります。志望校を選んだ理由を自分の言葉にする機会になるので、書いているうちに志望が固まることもありますし、逆にうまく書けないことで、本当に行きたいのはどこなのかが見えてくることもあるでしょう。
もうひとつ、自己申告書について申し上げておきたいことがあって、これは点数を補うための小細工ではありません。ボーダーゾーンで見られるのは、その学校が求める生徒像と、本人のこれまでの歩みが実際に重なっているかどうかなので、飾った言葉を並べても意味がありませんし、逆に地味な経験であっても、学校の方針と噛み合っていれば伝わる。背伸びして書いた文章より、実際にやってきたことを丁寧に書いた文章のほうが、読む側には届きます。部活動の実績や生徒会の役職がなければ書けない、というものでもないので、そこは心配されなくて大丈夫です。
11. 2027年度で動いたところ
2027年度の入試について、制度の大きな枠組みそのものに変更はありません。2月の特別入学者選抜と3月の一般入学者選抜という二段階の構成は、続いていく。
一方で、再編整備計画にもとづいて募集を停止する学校があります。2027年度からは門真西高校と懐風館高校が新入生の募集を停止し、2026年度入試からはすでに大正白稜高校と福泉高校が募集を停止しているので、地域によっては、志望校の選択肢が変わってくるでしょう。
倍率の傾向としては、二極化が指摘されています。文理学科をはじめとする上位校は高い倍率を保っている一方で、私立高校の授業料無償化の影響で公立を選ぶ受験生が減り、中堅校以下では定員割れが目立つようになった。倍率だけを見て志望校を決めると、年度ごとの振れに振り回されますので、総合点と合格ラインの距離という軸を持っておくほうが、落ち着いて判断できます。
もうひとつ、私立高校の授業料無償化が広がったことで、公立と私立をどう組み合わせるかという判断も変わってきています。かつては費用の面から公立を第一に考えるご家庭が多くありましたが、その前提が動いた分、学校の中身や通学のしやすさで選ぶ余地が広がったとも言える。公立を本命にするのか、私立を本命にするのかという判断そのものを、早い段階で一度置き直しておかれると、秋以降の動きが決めやすくなります。この記事では公立の仕組みだけを扱っていますが、実際のご相談では、この組み合わせから伺うことが多くなっています。
12. 9月の時点でできること
いまが9月であれば、中3の2学期の評定は、これから付きます。中3の評定は調査書450点のうち270点、つまり6割を占めるので、この学期の成績が総合点を大きく動かしていく。
同時にやっておきたいのが、志望校の候補を並べて、それぞれの倍率タイプと学力検査問題の種類を書き出すことです。タイプが分かれば、第5章の換算表を使って、自分にとって評定と当日点のどちらに時間を配るべきかの見当がつく。問題の種類が分かれば、過去問をどれで練習するかも決まります。この2つは公表されている情報ですので、成績が出そろうのを待たずに調べられます。
使える時間はご家庭ごとに違いますし、部活動がいつまで続くかによっても変わってくるので、この記事では、何時間必要といった計算はしません。できることから始めて、走りながら調整していくのが現実的でしょう。
秋以降の指標についても、ひとつ申し上げておきます。判定の記号は模試の母集団のなかでの相対的な位置を示すもので、志望校の問題を解ける状態にあるかどうかを直接示すものではないので、Dのみならず、Eであっても届くことがある。大阪の場合は総合点の出し方がはっきりしているので、評定から調査書点を計算し、模試の得点に倍率をかければ、いまの総合点がおおよそ出せます。数字が出るということは、合格ラインまでの距離も測れるということですので、判定の記号に一喜一憂するより、その距離の縮まり方を見ていくほうが手が打てます。
13. 兵庫と大阪で、考え方がどう違うか
近畿のなかでも、兵庫と大阪では、制度の考え方がかなり違います。ご家族の転居や、府県をまたいだ通学を考えているご家庭からは、この違いについてのご相談をいただくこともある。
| 項目 | 兵庫県 | 大阪府 |
|---|---|---|
| 調査書の対象学年 | 第3学年のみ | 中1・中2・中3(1対1対3) |
| 内申と当日の比率 | 全県で250対250 | 学校ごとに5タイプ |
| 学力検査 | 5教科500点を0.5倍 | 5教科450点(A・B・C問題) |
| 志望順位の扱い | 第1志望に加算点 | 加算点の仕組みはなし |
| 定員前後の判定 | — | ボーダーゾーンで自己申告書 |
兵庫の複数志願選抜と第1志望加算点については、別の記事にまとめています。
大きな違いとして、次の2つが挙げられる。ひとつは、兵庫では内申と当日の比率が全県で一律なのに対して、大阪では学校ごとに変わるという点。もうひとつは、兵庫には第1志望に加算点が乗る仕組みがあるのに対して、大阪にはその仕組みがないという点です。兵庫は志望順位の設計が要となり、大阪は物差しの選択が要となると考えていただくと、整理しやすいかもしれません。
兵庫の仕組みについては、兵庫県公立高校入試の第1志望加算点にまとめています。
府県をまたぐ場合に、もうひとつ気をつけたいことがあります。兵庫と大阪では、同じ「内申」という言葉が指しているものが違うので、他府県のご家庭の体験談や、インターネットで見かける助言をそのまま当てはめると、前提がずれてしまう。中1の成績を心配するかどうかも、実技4教科に力を入れるかどうかも、どちらの府県の話なのかで答えが変わってきます。情報を受け取るときは、それがどの府県のどの選抜についての話なのかを、先に確かめる癖をつけておかれるとよいと思います。
14. この判断を、誰と一緒にやるか
ここまでお読みいただいて、倍率タイプを調べて換算表を当てはめるところまでは、ご家庭で進められそうだと思われたのではないでしょうか。タイプも問題の種類も公表されていますし、換算の計算も、表を見れば済む。
一方で、そこから何に手をつけるかという段階になると、いまの答案を見ないと、言えることは限られてきます。どの教科のどの形の問題で止まっているのか、9教科のうちどれがあと1つ上がりそうか、C問題の学校を目指すのであれば今の得点力とどれだけ離れているのか——こうしたことは、総合の偏差値だけでは見えてこない。
高校受験に対応するプロ家庭教師
大阪・兵庫を中心に登録制でお引き合わせしています
当ネットワークに登録しているのはプロ家庭教師のみで、学生講師は在籍していません。ご家庭と教師の直接契約で、毎月のお支払いは指導料と交通費のみです。
在籍状況は時期により変わります。お住まいの地域と志望校に合う教師が担当できるかは、教育相談フォームからお問い合わせください。
ご相談いただいた場合にうかがうのは、直近の模試の結果、3年間の評定、志望校の候補、そして部活動がいつまで続くかという4点です。ここから、総合点がいまどこにあって、評定と当日点のどちらに時間を配ると動きやすいかを整理してお返しします。
いまの進め方で問題ないと判断される場合は、そうお伝えしますし、その場合、家庭教師を入れる必要はありません。
ここまで読んで、どれが近いですか
大阪の公立高校について、よくうかがうのがこの5つです。当てはまるものはありますか。
- 評定と当日点の、どちらに時間を配るべきか分からない志望校のタイプと今の数字から、配り方を一緒に整理します。
- C問題の学校を目指せるのか判断がつかない答案を見せていただければ、いまの距離をお伝えします。
- 中1・中2の評定が低くて不安志望校のタイプによって影響が変わりますので、そこから確かめます。
- 内申1評定が当日点で何点分か知りたいこの記事の第5章に換算表があります。相談は不要です。
- ボーダーゾーンの仕組みを知りたい第9章に書いています。
「大阪の公立を考えている」。学年と、直近の模試の結果だけでもお話をうかがえます。
それでも、一度お話を聞かせてください
倍率タイプを調べて換算するところまでは、できそうだと思われたかもしれません。ただ、そこから何に手をつけるかという段階で止まったかもしれません。
大阪は志望校によって物差しが変わりますので、同じ努力でも、向ける先を間違えると総合点が動きにくくなります。この見極めは、早いほど打てる手が残ります。
学年と、直近の模試の結果を一言いただければ、こちらで整理してお返しします。その場で決めていただく必要はありません。いまの進め方で問題ないと判断される場合は、そうお伝えします。
力になれることがあるなら、なりたいと思っています。
合格や成績の伸びをお約束することはできません。ご希望の条件や地域によっては、お引き合わせが難しい場合もあります。
体験授業を受けたうえで、家庭教師が要らないと判断されたときは、そう言っていただいて構いません。
この記事で扱っていないこと
断っておくと、この記事では私立高校の入試については扱っていませんし、各高校の合格ラインが総合点で何点あたりにあるのかという数字も出していない。合格ラインは公表されている数字ではなく、年度によっても動くので、模試の資料や中学校で示される目安を使っていただくほうが確かです。この記事でお伝えしたかったのは、その目安を手にしたときに、それをどう読めばよいのかという枠組みのほうです。また、どの高校がどのタイプかという一覧も載せていません。毎年発表され直す情報なので、府の公表資料でご確認ください。
ご相談のときに、あると助かるもの
次のものがあると整理が速くなりますが、写真で撮ったもので十分でしょう。
- 直近の模試の結果(教科別の得点が分かるもの)
- 中1から中3までの成績表(9教科の評定が分かるもの)
- 志望校の候補(分かっていれば倍率タイプと問題の種類も)
- 部活動の引退時期と、いま出ている課題の量
とくに2つ目がそろうと、調査書点を450点満点で出せます。そこにタイプの倍率をかければ、総合点がいまどこにあるのかが見えてきます。総合の偏差値だけでは、そこまでは分からない。
まとめ:大阪は、物差しを選ぶところから始まります
この記事の要点
- 一般入学者選抜は学力検査450点・調査書450点で、倍率をかけて総合点900点にする
- 調査書は中1・中2・中3を1対1対3で合算し、中3が全体の6割を占める
- 倍率タイプはⅠ型からⅤ型までの5段階で、各高校が選択する
- 中3の1評定は、Ⅰ型では当日の約2.6点分、Ⅴ型では14点分にあたる
- 中1・中2の1評定は、中3の3分の1の重みになる
- 「内申が足りない」の意味は、志望校のタイプが決まるまで確定しない
- 国数英はA・B・C問題から各校が選び、文理学科10校は3教科ともC問題
- 2027年度は長尾で数学がB問題からA問題へ、鳳でC問題からB問題へ変更
- 総合点が募集人員の90%から110%の帯はボーダーゾーンと呼ばれる
- ボーダーゾーンでは自己申告書とアドミッションポリシーへの合致が重視される
- 2027年度から門真西高校と懐風館高校が募集を停止する
この記事を書いた理由
最後に、なぜこの記事を書いたのかを書いておきます。大阪の入試は仕組みが込み入っていて、倍率タイプという言葉を聞いたことはあっても、それが自分の評定にどう跳ね返るのかまでは掴めていない、というご家庭が多いように感じている。制度の説明はあちこちにあるのですが、その制度を自分の数字に当てはめたときに何が起きるのかを書いたものは、あまり見当たりませんでした。この記事と計算ツールが、その橋渡しになればと思っています。
今日できること
最後に、ひとつだけお伝えしておきます。
志望校の候補を3つ書き出して、それぞれの倍率タイプを調べてみてください。そのうえで第5章の表を見れば、いまの2学期に、評定と当日点のどちらへ時間を配るのが総合点に効くのかが見えてきます。学校によって答えが違うということ自体が、大阪の入試のいちばん大事なところでしょう。