1. 結論:兵庫で最初に決めるのは「順位」です

はじめに立場を明かしておくと、この記事を書いているのはプロ家庭教師をお引き合わせしている側なので、家庭教師を勧める側にいます。そのうえで申し上げると、この記事で扱う内容は制度の読み方が中心で、ご家庭が資料を読んで判断できる部分が、かなりの割合を占めている。読んで筋道が通ったのであれば、それでじゅうぶんです。

兵庫県の3月選抜では、複数志願実施校のなかから第1志望校を1校1学科、これに加えて第2志望校を登録して出願できます。判定は第1志望校から順に行われ、第1志望校では調査書点と学力検査点の合計に加算点が加わりますが、第1志望校で不合格になった場合、第2志望校は加算点なしの素点で判定されます。

つまり、順位を付けるという行為そのものが、点数の付与と表裏になっているわけです。上の学校を第1志望に置けば加算点はそちらに乗り、第2志望校では加算点を失った状態で、ほかの受験生と並ぶことになる。この構造を知らないまま「行きたい順」だけで並べると、保険として置いたはずの第2志望校が、実際には保険になっていない、ということが起こります。

出願の段階で決めることは、大きく三つあります。第一に、複数志願選抜で第1志望をどこに置くか。第二に、第2志望を登録するのか、それとも第1志望だけに絞るのか。第三に、学力検査によらない2月選抜という入口を使うのかどうか。この三つは、どれも本人の学力とは別の、制度をどう読むかという判断なので、成績が出そろうのを待たずに考え始められるでしょう。

2. 2027年度の要綱で、何が確定したのか

兵庫県教育委員会は2026年9月3日、2027年度の公立高等学校入学者選抜要綱と様式を公表しました。調査書点の計算方法や、複数志願選抜における第1志望加算点といった、選抜と出願のルールが具体的に示されている。

2027年度の選抜は、大きく二つに分かれていて、ひとつは学力検査によらない2月選抜で、推薦入学や特色選抜がこれにあたります。もうひとつが学力検査による3月選抜で、このうち全日制の普通科と総合学科において、複数志願選抜が実施される。専門学科は単独選抜になるので、この記事で扱う加算点の話は当てはまりません。

出願はインターネットで行い、志願者のマイページから、出願情報の登録、入学考査料の支払い、志願変更、受検票の取得までを進めます。入学考査料は全日制が2,200円で、クレジットカードやコンビニエンスストア、Pay-easyなどで支払うことができる。

この記事は2026年9月3日公表の2027年度入学者選抜要綱にもとづいています。制度は年度によって動きますので、出願の前には兵庫県教育委員会で最新の要綱をご確認ください。学校の再編・統合も進んでいますので、志望校の募集状況もあわせて見ておかれるとよいと思います。

もうひとつ、日程の面でも押さえておきたいことがあります。学力検査によらない2月選抜が先に行われ、その結果が出たあとに、学力検査による3月選抜が続くという順番です。2月選抜を使う場合は、そこで決まったときと決まらなかったときの両方を、前もって想定しておく必要がある。3月選抜まで進むのであれば、2月からの数週間をどう使うかという問題も出てきますし、逆に2月で決まれば、そこから先の準備は要らなくなります。どちらの筋道も、出願の前に一度たどっておかれるとよいと思います。

3. 入試の骨格を、数字で押さえる

判定に使われる数字は、調査書点と学力検査点の二つで、いずれも250点満点です。

区分計算満点
調査書点(5教科)国・社・数・理・英の評定合計×4100点
調査書点(実技4教科)音・美・保体・技家の評定合計×7.5150点
学力検査点5教科500点満点×0.5250点
第1志望加算点学区ごとに定められた点20〜30点

2027年度入学者選抜要綱より。調査書点は第3学年の評定で算出されます。

ここで見ておきたいのが、学力検査は500点満点を0.5倍して250点にしているという点で、本番の答案で1点取っても、判定に乗るのは0.5点ということになります。逆に言えば、判定上の1点は本番の2点にあたるわけで、この換算率が、次の章の計算の土台になる。

0.5倍という換算は、見落とすと判断がずれるところでしょう。模試で20点伸びたとしても、判定に乗るのは10点ですし、逆に本番で30点落としたときに判定で失うのは、15点にとどまる。当日の答案で動く点は、判定の上では半分になって現れるということになりますので、模試の得点をそのまま合格ラインと比べると、実態より大きく振れて見えてしまいます。調査書点のほうは、評定がそのまま倍率をかけられて乗ります。両者は同じ250点満点でありながら、動き方の性質が違っているのです。

なお、内申の中身、とくに実技4教科の比重が大きいという点については、内申点が足りないとどうなるかのほうで詳しく扱っていますので、そちらをご覧ください。この記事では、内申を前提として、順位をどう決めるかに絞ります。

4. 加算点は、当日の素点でいくらにあたるか

第1志望加算点は、学区ごとに、次のように定められています。第1学区が25点、第2学区が20点、第3学区が25点、第4学区が30点、第5学区が30点で、この点が、調査書点と学力検査点の合計に上乗せされる。

この加算点を、本番の答案の点数に直してみましょう。学力検査点は0.5倍されて判定に乗るので、判定上の1点を本番で取ろうとすれば、2点が要ります。

加算点本番の素点に直すと5教科でいえば
20点(第2学区)40点1教科の4割
25点(第1・第3学区)50点1教科の半分
30点(第4・第5学区)60点1教科の6割

学力検査は5教科各100点の計500点を0.5倍して250点に換算されるため、加算点を2倍した値が本番の素点に相当します。

第1学区であれば、第1志望に置くという行為だけで本番の答案で50点を取ったのと同じ扱いになります。5教科のうち1教科の半分にあたる点です。この数字を見てから志望順位を考えるのと、行きたい順に並べてから制度を知るのとでは、出願用紙の意味がまったく変わってくるでしょう。

内申に置き換えてみることもできます。5教科の評定は1つにつき4点、実技4教科の評定は1つにつき7.5点なので、25点の加算は、5教科の評定でおよそ6つ分、実技の評定でおよそ3つ分に相当する。2学期の成績を1つ上げるのがどれだけ大変かを考えると、順位の付け方がいかに大きいかが見えてきます。

もうひとつ押さえておきたいのは、この加算点が第1志望校にしか乗らないということで、第1志望と第2志望の両方に加算されるわけではありませんし、成績や活動歴によって増えたり減ったりするものでもない。学区ごとに決められた点が、第1志望に置いた1校にだけ、そのまま乗ります。したがって、どの学校に乗せるかという選択が、そのまま点の配り方の選択になります。

5. 学区によって、順位の重みが違います

加算点は、全県で同じではありません。もっとも低いのが第2学区の20点、もっとも高いのが第4学区と第5学区の30点で、その差は10点、本番の素点にすれば20点になる。

同じ「第1志望に置く」という行為でも、住んでいる学区によって得られるものが違うということです。加算点が30点の学区では、第1志望校の判定がそれだけ手厚くなる一方で、第1志望校に届かなかったときに第2志望校で失うものも、大きくなる。加算点が大きいほど、順位を決める判断の重みも増していくわけです。

この点は、同じ兵庫県内でも、助言の中身が変わるということでもあります。ほかの学区のご家庭の体験談や、県外の情報をそのまま当てはめると、前提がずれてしまう。まずは、ご自身の学区の加算点が何点かを確かめるところから始めてください。

あわせて、複数志願選抜で選べる第2志望校には範囲があって、同じ学区内などの学校から登録する形になるので、学区をまたいで自由に組み合わせられるわけではありません。順位の設計は、まず自分の学区の中で何が選べるのかを把握するところから始まります。学校の再編や統合が進んでいる年でもあるので、候補として考えていた学校の募集が続いているかどうかも、あわせて確かめておきたいところです。

6. 第2志望は、加算点なしの素点で判定されます

要綱には、第1志望校で不合格となった場合、加算点なしの素点で第2志望校の合否を判定する、と記されています。ここが、複数志願選抜のもっとも誤解されやすいところでしょう。

第2志望校の判定を受ける段階では、その学校を第1志望として出願した受験生と、同じ土俵に並ぶことになります。ところが相手には加算点が乗っていて、こちらには乗っていない。同じ調査書点と学力検査点であっても、第1志望で出した人のほうが20点から30点高い状態で並ぶということです。

本番の素点に直せば、40点から60点の差を背負って競うことになります。第2志望校を「少し下げておけば受かるだろう」という感覚で置くと、この差の分だけ見込みがずれてしまうので、保険として働かせるためには、その差を吸収できるところまで下げる必要が出てくる。

ここで、具体的な数字に当てはめて見てみましょう。第1学区で、調査書点が180点、学力検査が素点で300点だったとすると、学力検査点は300点を0.5倍した150点なので、素点の合計は330点。これを第1志望校で判定するときは加算点25点が乗って355点になりますが、第2志望校で判定されるときは、330点のままです。

判定される場面調査書点学力検査点加算点合計
第1志望校180点150点25点355点
第2志望校180点150点—330点

第1学区・調査書点180点・学力検査の素点300点とした場合の例。同じ答案でも、判定される場面によって25点の差が生まれます。

これは同じ受験生の、まったく同じ答案です。それでも判定される場面によって25点の開きが出るので、第2志望校の合格ラインが330点あたりにある学校だと、届くかどうかは五分五分ということになります。この25点を吸収できるところまで下げて初めて、第2志望は保険らしく働きはじめます。

ここで扱っているのは複数志願選抜が行われる全日制の普通科と総合学科です。専門学科は単独選抜ですので、第1志望加算点の仕組みそのものがありません。志望校がどちらにあたるかを先に確かめてください。

7. 第2志望校を、どこに置くことになるか

前の章の話を、出願用紙の上に落とし込んでみると、第2志望校で判定を受けるとき、こちらは加算点を持たずに、加算点を持った受験生と同じ列に並ぶことになる。したがって第2志望校は、加算点の分だけ余裕がある学校でなければ、保険としては働きにくいということになります。

第1学区でいえば25点、本番の素点で50点分の余裕で、第4学区や第5学区であれば30点、素点で60点分。この幅をどう見積もるかは、模試の得点と志望校の合格ラインとの距離で測るほかないので、数字を持たないまま感覚で決めるのは避けたいところです。

もうひとつ、第2志望校を登録しない、という選択もあります。第1志望校に絞って出願すれば、加算点を乗せた状態で、一度だけ判定を受けることになる。どちらがよいという話ではなく、私立の併願校をどう組んでいるか、ご本人がどこまで通う気持ちを持っているかによって変わってくるので、私立の合格の見込みとあわせて考えることになるでしょう。

費用の面から併願の組み方を考える場合は、塾と家庭教師の併用は月いくらかに高校受験の試算がありますので、そちらも参考になるかもしれません。

8. 内申は3年生の評定だけで決まります

調査書点は、第3学年の評定について算出されます。1年生と2年生の評定は計算に入らないので、いま中学3年生であれば、この1年の成績が、そのまま250点の半分を作っていることになる。

この点は、大阪府とは前提が違うところでしょう。大阪は中学1年からの評定が対象になりますが、兵庫は3年生のみ。逆に言えば、1年生や2年生の成績が振るわなかったとしても、兵庫の公立入試の調査書点には持ち込まれません。2学期の成績が、そのまま出願の条件を作っていきます。

評定を上げるための具体的な動き方については、内申点が足りないとどうなるかのほうで、定期テストや提出物の扱いまで整理していますので、そちらをご覧ください。この記事で申し上げたいのは、3年生の評定だけで決まるという前提が、志望順位の判断の土台になっている、ということです。

9. 2月選抜という、もうひとつの入口

2027年度の選抜には、学力検査によらない2月選抜もあります。推薦入学と特色選抜がこれにあたり、複数志願選抜とは別の枠組みで実施される。

特色選抜は、志願者本人による志願理由書で出願でき、中学校長の推薦は要りません。各学校が情報、自然科学、福祉、芸術、スポーツといった特色ある教育内容に即して、特別活動や学校外での活動を含めて多面的に評価する仕組みで、普通科では募集定員の20%以内で実施されます。ただし実施しない学校もあるので、志望校が実施しているかどうかの確認が先になるでしょう。なお、対象になるのは通学区域内の学校のみです。

この枠を使うかどうかは、加算点の話とは別の判断になります。学力検査で勝負するのか、それとも本人の活動歴や意欲が評価される場で勝負するのか——ここは成績表だけでは決められない部分なので、内申を重視しないルートの探し方とあわせて考えていただくとよいと思います。

2月選抜を使うかどうかを考えるときに、ひとつ確かめておきたいことがあります。特色選抜は普通科で募集定員の20%以内という枠なので、そこで決まる人数は限られていますし、実施していない学校もある。つまり、2月選抜は本命の道筋というよりも、条件が合ったときに使える入口だと考えておくほうが、気持ちの上でも実際の準備の上でも噛み合います。ここで決まらなかったとしても、3月選抜という本流が控えているので、2月の結果を最終的な評価として受け取る必要はありません。志願理由書を書く作業そのものが、志望校を選んだ理由を言葉にする機会にもなりますから、その点でも無駄にはならないはずです。

10. 日程と手続きを、先に押さえておく

2027年度の2月選抜は2月16日に実施され、一部の学校は2月17日にも行われ、合否の結果は2月22日午後2時に発表されます。3月選抜の日程とあわせて、私立の合格発表や入学手続きの期限を一覧にしておくと、どの結果まで待てるのかが見えてくるでしょう。

出願はインターネット出願で、志願者のマイページから、出願情報の登録、入学考査料の支払い、志願変更、受検票の取得までを行います。入学考査料は全日制が2,200円。志願変更ができる期間が設けられていますので、出願したあとに倍率を見て順位を組み替える余地が残されています。ただし変更できる期間は限られているので、要綱で日付を確かめておいてください。

手続きの部分は、ご本人ではなく保護者の方が担うことの多い領域です。年内のうちに日程表を1枚作っておくと、1月から2月にかけての判断が楽になる。

志願変更という仕組みがあることも、頭に入れておくと気が楽になります。出願したあとに志願者数が公表されるので、その数字を見てから順位を組み替える、という動き方も制度上は残されている。ただし変更できる期間は限られていますし、周りの受験生も同じ数字を見て動きますから、倍率だけを見て慌てて動くと、かえって噛み合わなくなることもあるでしょう。変更するかどうかの基準は、出願する前に決めておくほうが落ち着いて判断できます。

11. 9月の時点でできること

いまが9月であれば、2学期の成績は、これから付きます。3年生の評定だけが調査書点になるので、2学期と3学期の成績が、そのまま250点のうちの半分を作っていくことになる。

同時に、志望校の候補を学区の中で並べ直す作業も、始められます。加算点が何点の学区なのかを確かめ、第1志望に置く学校と、第2志望に置く学校のあいだに、どれだけの距離があるのかを模試の得点で測ってみる。この作業は成績が出そろってからでは遅くなるので、いまの数字で一度やっておくと、冬に慌てずに済むはずです。

使える時間はご家庭ごとに違いますし、部活動がいつまで続くかによっても変わってくるので、この記事では、何時間必要といった計算はしません。できることから始めて、走りながら調整していくのが現実的でしょう。

もうひとつ、この時期にやっておくと効くのが、9教科の評定を書き出して、どれがあと1つ上がりそうかを見ておくことです。5教科の評定は1つにつき4点、実技4教科の評定は1つにつき7.5点として計算されるので、同じ「1つ上げる」でも、判定に乗る重みが違ってくる。どこに手が届きそうかという見当がつけば、2学期の提出物や定期テストの優先順位も決まってきます。ただし、これは実技だけやればよいという話ではないので、5教科は学力検査でも250点を占めている、という点を忘れないでください。

12. 模試と過去問を、どの指標で見るか

秋以降に指標として使いやすいのは、判定の記号よりも、得点そのもののほうです。判定は模試の母集団のなかでの相対的な位置を示すもので、志望校の問題を解ける状態にあるかどうかを直接示すものではないので、Dのみならず、Eであっても届くことがあります。

兵庫の場合は、判定に乗る数字がはっきりしているという利点がある。調査書点は評定から計算できますし、学力検査点は模試の素点を0.5倍すれば見当がつき、加算点も学区ごとに決まっています。合計が何点になるのかを、いまの数字で出してみることができるわけです。

過去問については、解いた年数を数えるよりも、合格ラインとの距離を記録していくほうが、判断の材料になります。距離が縮まっているのかどうかが見えれば、どの教科に手を入れるかも決まってくる。この考え方は高校受験でも中学受験でも変わらないので、過去問で点数が取れないときの読み方が参考になるかもしれません。

もうひとつ、現場の感覚を書いておきます。同じ問題でも、正攻法で押していけば答えは出るけれども時間がかかる、という形があり、限られた時間のなかでは、その差が積み重なっていく。速く解けるかどうかは、時間の配り方を工夫したかどうかではなく、その問題の形に応じた解き方を知っているかどうかで決まってくることが多いのです。そして、その解き方は、問題集の解説には載っていないこともあります。

そのうえで申し上げると、判定の記号が下がったからといって、その時点で志望校を諦める必要はありません。秋の模試は受ける層が変わっていくので、同じ実力でも位置は下がりやすくなりますし、兵庫の場合は調査書点という動かしにくい部分を先に確定できる分、残りの距離を学力検査でどう詰めるかという話に集中しやすい構造になっている。数字が出ているということは、打つ手も具体的に決められるということです。

13. この判断を、誰と一緒にやるか

ここまでお読みいただいて、加算点の計算と、第2志望校をどれだけ下に置くかという考え方までは、ご家庭で進められそうだと思われたのではないでしょうか。学区ごとの加算点は公表されていますし、模試の得点から合計点を出す作業も、電卓があればできる。

一方で、その距離をどうやって詰めるかという段階になると、いまの答案を見ないと、言えることは限られてきます。どの教科のどの形の問題で止まっているのか、実技4教科に残っている余地はどれくらいか、部活動との兼ね合いで何を後回しにできるのか——こうしたことは、総合の偏差値だけでは見えてこない。

高校受験に対応するプロ家庭教師

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当ネットワークに登録しているのはプロ家庭教師のみで、学生講師は在籍していません。ご家庭と教師の直接契約で、毎月のお支払いは指導料と交通費のみです。
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ご相談いただいた場合にうかがうのは、直近の模試の結果、2学期の成績、志望校の候補、そして部活動がいつまで続くかという4点です。ここから、合計点がいまどこにあって、どの教科に手を入れると動きやすいかを整理してお返しします。

いまの進め方で問題ないと判断される場合は、そうお伝えしますし、その場合、家庭教師を入れる必要はありません。

ここまで読んで、どれが近いですか

兵庫の公立高校について、よくうかがうのがこの5つです。当てはまるものはありますか。

  • 第1志望と第2志望の組み合わせが決めきれない模試の得点から合計点を出して、距離を一緒に測ります。
  • どの教科に手を入れると点が動くのか分からない答案を見せていただければ、手をつける順番をお伝えします。
  • 部活動が終わってから間に合うのか不安残りの期間で組める形を、ご家庭の事情に合わせて整理します。
  • 加算点が当日点で何点にあたるか知りたいこの記事の第4章に換算表があります。相談は不要です。
  • 第2志望をどれだけ下げるか知りたい第7章に考え方を書いています。

「兵庫の公立を考えている」。学年と、直近の模試の結果だけでもお話をうかがえます。

それでも、一度お話を聞かせてください

加算点の計算と、志望順位の考え方までは整理できそうだと思われたかもしれません。ただ、そこから何をするかという段階で手が止まったかもしれません。

兵庫の調査書点は3年生の評定だけで決まりますので、2学期のあいだに動かせるものと、もう動かせないものが分かれていきます。この切り分けは、早いほど打てる手が残ります。

学年と、直近の模試の結果を一言いただければ、こちらで整理してお返しします。その場で決めていただく必要はありません。いまの進め方で問題ないと判断される場合は、そうお伝えします。

力になれることがあるなら、なりたいと思っています。

合格や成績の伸びをお約束することはできません。ご希望の条件や地域によっては、お引き合わせが難しい場合もあります。
体験授業を受けたうえで、家庭教師が要らないと判断されたときは、そう言っていただいて構いません。

この記事で扱っていないこと

断っておくと、この記事では私立高校の入試については扱っていない。私立には私立の基準があり、中学校を通じた事前相談の進み方も学校によって違うので、公立の加算点の話とは別に組み立てる必要があります。また、各高校の合格ラインが何点あたりにあるのかという数字も、この記事では出していません。公表されている数字ではありませんし、年度によっても動きますので、模試の資料や中学校で示される目安を使っていただくほうが確かです。この記事でお伝えしたかったのは、その目安を手にしたときに、それをどう読めばよいのかという枠組みのほうです。

ご相談のときに、あると助かるもの

次のものがあると整理が速くなりますが、写真で撮ったもので十分でしょう。

とくに1つ目と2つ目がそろうと、合計点がいまどこにあるのかを出せます。合格ラインまでの距離が数字で見えれば、残りの時間をどこに配るかも決まってきます。総合の偏差値だけでは、そこまでは分からない。

順位の設計は、ご本人の気持ちを押さえつける作業ではありません。加算点という仕組みがあることを知ったうえで、どこに置けば筋が通るのかを一緒に考えていくと、行きたい学校を第1志望に置くという判断にも、あとから納得のいく理由が付いてくるもの。制度を知ることは、志望を諦める理由を探すことではなく、志望を支える手立てを増やすことだと思っています。

まとめ:兵庫は、順位の設計から始まります

この記事の要点

  • 複数志願選抜は全日制の普通科と総合学科で実施され、専門学科は単独選抜
  • 第1志望校の判定にだけ加算点が乗り、第2志望校は加算点なしの素点で判定される
  • 加算点は第1学区25点、第2学区20点、第3学区25点、第4学区30点、第5学区30点
  • 学力検査は500点満点を0.5倍するため、加算点を2倍した値が本番の素点にあたる
  • 第1学区の25点は本番の素点50点分、5教科でいえば1教科の半分
  • 第2志望校では、加算点を持つ受験生と素点で並ぶことになる
  • 調査書点は第3学年の評定のみで算出される
  • 2月選抜には推薦入学と特色選抜があり、特色選抜は普通科で定員の20%以内
  • 2月選抜は2月16日(一部2月17日)実施、発表は2月22日午後2時
  • 出願はインターネット出願で、入学考査料は全日制2,200円

今日できること

最後に、ひとつだけお伝えしておきます。

お住まいの学区の加算点が何点かを調べて、それを2倍してみてください。第1学区なら50点、第4学区や第5学区なら60点という数字が出るはずです。それが、第1志望に置くという判断の値段です。その数字を持ったうえで志望校を並べ直すと、これまで感覚で決めていた順位が、別の見え方をしてくるでしょう。

よくある質問

Q 第1志望加算点は、本番の得点でいえば何点にあたりますか。
A 学力検査は5教科500点満点を0.5倍して250点に換算されますので、加算点を2倍した値が本番の素点に相当します。第1学区と第3学区の25点であれば素点50点分、第2学区の20点なら40点分、第4学区と第5学区の30点なら60点分です。5教科でいえば1教科の4割から6割にあたる大きさになります。
Q 第2志望校は、加算点なしで判定されるのですか。
A 要綱には、第1志望校で不合格となった場合、加算点なしの素点で第2志望校の合否を判定すると記されています。第2志望校の判定を受ける段階では、その学校を第1志望として出願した受験生と同じ列に並びますが、相手には加算点が乗っていてこちらには乗っていません。同じ調査書点と学力検査点であっても、20点から30点の差を背負って競うことになります。
Q 第2志望校は、どのくらい下げて置けばよいですか。
A 加算点の分だけ余裕がある学校でなければ、保険として働きにくいという考え方になります。第1学区であれば25点、本番の素点で50点分の余裕です。ただし何点下げれば安全かという断定はできませんので、模試の得点と志望校の合格ラインとの距離を測ったうえでご判断ください。第2志望校を登録せず、第1志望校に絞って出願するという選択もあります。
Q 複数志願選抜は、どの学校でも行われますか。
A 全日制の普通科と総合学科で実施されます。専門学科は単独選抜になりますので、第1志望加算点の仕組みそのものがありません。志望校がどちらにあたるかを先に確かめてください。なお学校の再編・統合も進んでいますので、募集の状況とあわせて要綱で確認されることをおすすめします。
Q 調査書点は、1年生や2年生の成績も入りますか。
A 兵庫県の調査書点は第3学年の評定で算出されます。1年生と2年生の評定は計算に入りません。5教科の評定合計に4を乗じて100点、実技4教科の評定合計に7.5を乗じて150点とし、計250点満点になります。大阪府は中学1年からの評定が対象になりますので、他府県の情報をそのまま当てはめると前提がずれます。
Q 2月選抜と3月選抜は、どう使い分けるのですか。
A 2月選抜は学力検査によらない選抜で、推薦入学と特色選抜があります。特色選抜は志願者本人による志願理由書で出願でき、普通科では募集定員の20%以内で実施されますが、実施しない学校もあります。3月選抜は学力検査による選抜で、複数志願選抜が行われるのはこちらです。2027年度の2月選抜は2月16日に実施され、一部の学校は2月17日にも行われます。
Q 模試の判定がDやEでも、間に合いますか。
A 判定は模試の母集団における相対的な位置を示すもので、志望校の問題を解ける状態にあるかどうかを直接示すものではありませんので、Dのみならず、Eであっても届くことがあります。兵庫の場合は判定に乗る数字がはっきりしていて、調査書点は評定から計算でき、学力検査点は模試の素点を0.5倍すれば見当がつきます。秋以降は判定ではなく、合計点と合格ラインとの距離を指標にしてください。
Proチューターズネットワーク 編集部
中学受験を専門とするプロ家庭教師マッチングサービス「Proチューターズネットワーク」が運営する受験情報メディア。高校受験・大学受験にも対応しています。兵庫・神戸を拠点に、関西の受験情報を保護者の方に向けて発信しています。

いまの合計点は、
合格ラインから何点離れていますか

評定と模試の得点があれば、
距離は数字で出せます。

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