1. 結論:受験機会が減り、出願の幅が広がりました
はじめに立場を明かしておくと、この記事を書いているのはプロ家庭教師をお引き合わせしている側なので、家庭教師を勧める側にいます。そのうえで申し上げると、この記事の内容は制度の読み方が中心で、ご家庭で資料を読んで判断できる部分が、かなりの割合を占めている。読んで筋道が通ったのであれば、それでじゅうぶんです。
2027年度の変更をひと言でまとめると、受験の機会が減った代わりに、一度の出願で選べる学校が増えたということになるでしょう。これまでは2月の前期選抜で決まらなくても3月の中期選抜があったので、ご家庭としては二段構えで臨むことができました。新しい制度では前期選抜に一本化され、後期選抜は欠員が生じた学校でのみ実施されるので、毎年あるとはかぎらない。
その代わりに用意されたのが、独自枠と共通枠という2つの枠で、独自枠で1校1学科、共通枠で最大3校3学科、あわせて最大4校4学科まで出願できます。一度きりの機会に、どの4つを並べるか。ここが、京都の新しい制度でいちばんの考えどころです。
この記事では、まず制度そのものの中身を押さえたうえで、報告書の持ち点をどう計算するのか、そして4校4学科をどう並べるのか、という順番で見ていきます。新しい制度なので、旧制度の記憶がある方ほど、いったん前提を置き直していただく必要がありますし、ご兄姉の受験を見てこられたご家庭なら、その経験が逆に混乱のもとになることもある。制度が変わった年は、過去の経験よりも、公表された資料のほうが確かな手がかりになります。
2. 何が変わったのか、並べて確認する
旧制度と新制度を並べてみましょう。お兄さんお姉さんが受験されたご家庭ほど、前の形が頭に入っているので、ここで一度上書きしておく必要があります。
| 項目 | 2026年度まで | 2027年度から |
|---|---|---|
| 選抜の構成 | 前期・中期・後期の3段階 | 前期・後期の2回構成 |
| 実質的な受験機会 | 前期と中期の2回 | 前期の1回 |
| 枠 | 前期はA・B・Cの3方式 | 独自枠と共通枠 |
| 出願できる数 | 選抜ごとに出願 | 最大4校4学科 |
| 後期選抜 | 欠員が生じた場合 | 欠員が生じた場合 |
京都府教育委員会が公表している新しい入学者選抜制度の内容にもとづきます。
後期選抜が欠員時のみという点は、変わっていません。ただ、旧制度では前期で決まらなくても中期が控えていたのに対して、新制度では前期がその両方を兼ねることになるので、後期選抜の位置づけが「三度目」から「例外的な救済」へと実質的に変わります。ここを取り違えると、出願の組み方を誤ってしまう。
もうひとつ、受け止め方として申し上げておきたいことがあります。受験機会が減ったと聞くと、それだけで厳しくなったように感じられるかもしれません。しかし、出願できる学校が増えたことで、一度の検査で複数の可能性を並べられるようになったという面もありますし、2月から3月にかけて二度の受験を続けるという負担が軽くなった、という見方もできる。つまり、単純に不利になったわけではなく、準備の仕方と出願の設計が変わったと捉えるほうが実情に近いと思います。
3. 独自枠と共通枠という、2つの評価軸
新しい前期選抜のなかには、性格の違う2つの枠が置かれています。
| 枠 | 評価の中身 | 出願できる数 |
|---|---|---|
| 独自枠 | 各高校が求める生徒像にもとづく検査。面接、作文、実技検査、学校独自問題などを各校が選び、配点も各校が定める | 1校1学科 |
| 共通枠 | 共通の学力検査と報告書 | 最大3校3学科 |
両方の枠に出願することもできます。あわせて最大4校4学科です。
独自枠は、学力検査の点数だけでは測りにくいものを見る枠だと考えていただくとよいでしょう。各高校が公表している求める生徒像に沿って、検査項目も配点も、学校ごとに違います。2025年6月時点で公表された内容では、独自の学力検査を実施するのは、全日制で堀川の探究学科群など11校、昼間定時制で清明の普通科など2校とされていました。
共通枠は、5教科の学力検査と報告書で判定される枠です。こちらは全校共通の物差しですので、いまの模試の得点と評定から現在地を測りやすいという性格があって、独自枠は学校ごとに中身が違うため、同じようには測れない。
ただし、両方の枠に出すことが、いつでも得になるとはかぎりません。独自枠の検査には、共通の学力検査とは別の準備が要る場合があるので、そこに時間を割いた分だけ、共通枠で必要になる5教科の仕上げが後ろにずれることもある。また、独自枠の検査項目が本人の持ち味と噛み合っていなければ、受けても手応えが得られにくいという面もあるでしょう。枠が2つあるということは、選べるということであって、両方を使わなければならないということではありません。
4. 最大4校4学科という出願の組み方
出願できるのは、独自枠で1校1学科、共通枠で最大3校3学科、あわせて最大4校4学科です。両方の枠に出すこともできますし、どちらか一方だけに出すこともできる。
ここで考えることになるのが、その4つをどう並べるかという設計です。共通枠の3校を、すべて同じくらいの難度でそろえるのか、それとも段差をつけるのか。独自枠の1校を、共通枠では届きにくい学校に充てるのか、それとも共通枠と同じ学校に重ねるのか。受験機会が実質1回になった以上、この4つの組み合わせが、そのまま結果の幅を決めることになります。
兵庫の複数志願選抜とは、考え方が違います。兵庫は第1志望に加算点が乗る仕組みで、順位を付けること自体が点の配り方になっていましたが、京都の場合は加算点という仕組みではなく、枠の性格が違う受け方を組み合わせるという設計です。同じ「複数校に出願できる」という言葉でも中身がまったく違うので、他府県の情報をそのまま当てはめないようにしてください。
5. 報告書は195点。中1から均等に効きます
京都の報告書は、中学1年生から3年生までの9教科の5段階評定から算出され、ここで大事なのが、3つの学年が均等に扱われるという点です。中1の評定も中3の評定も、同じ重みで合計される。
| 区分 | 計算 | 1学年あたり | 3学年合計 |
|---|---|---|---|
| 5教科 | 評定合計×1 | 25点 | 75点 |
| 実技4教科 | 評定合計×2 | 40点 | 120点 |
| 合計 | — | 65点 | 195点 |
各学年の評定を同じ重みで合計します。実技4教科は2倍されます。
近畿のほかの府県と比べると、この均等という扱いは、かなり特徴的です。兵庫は第3学年の評定のみ、大阪は中1・中2・中3を1対1対3で合算するので、どちらも受験学年に重みが寄っていますが、京都はそうではない。中1の1評定と中3の1評定が、まったく同じ点数として扱われます。
これは中学3年生にとって、良い面と厳しい面の両方があります。厳しいのは、中1と中2で取り損ねた分を、中3の頑張りだけで取り返すことができない点で、良いのは、すでに中1と中2で積み上げてきた分が、そのまま持ち点として残っている点。いずれにしても、すでに確定した部分と、これから動かせる部分を分けて把握することが最初の作業になります。
もっとも、均等であるということは、裏を返せば見通しが立てやすいということでもあります。中1と中2の評定はすでに成績表に出ているので、報告書195点のうち130点分は、いまこの時点で計算して確定させることができ、残るのは中3の65点と、学力検査の分だけ。不確かな部分が少ないというのは、計画を立てるうえではむしろ助けになります。
6. 実技4教科が、報告書の6割を占めます
前の表を、もう一度ご覧ください。報告書195点のうち、5教科が75点であるのに対して、実技4教科は120点で、実技4教科だけで、報告書の6割を超えています。
教科数でいえば、5教科のほうが1つ多いにもかかわらず、です。実技4教科の評定が2倍されるため、1評定あたりの重みは5教科の2倍になり、5教科の評定を1つ上げると報告書は1点増えますが、実技の評定を1つ上げると2点増えるという関係になる。
この構造を知らないまま、5教科の勉強だけに時間を配ってしまうと、報告書の側で取りこぼしが積み上がっていきます。音楽、美術、保健体育、技術・家庭の4教科は、中学1年生から3年生まで、どの学年の評定も同じ重みで効いてくるので、受験学年になってから慌てて手をつけるというわけにいかない部分でもあります。
なお、内申そのものを上げる考え方については、内申点が足りないとどうなるかのほうで、定期テストや提出物の扱いまで整理していますので、そちらをご覧ください。
7. 報告書と学力検査が、ほぼ1対1という設計
共通枠での判定は、報告書と学力検査の合計で行われます。公表されている内容では、学力検査は5教科で各40点の計200点、これに報告書の195点を合わせた、395点満点とされている。
つまり、報告書と当日の得点が、ほぼ1対1で並んでいるということです。大阪のように学校ごとに比率が変わるわけではありませんし、兵庫のように250点対250点という切りのよい形でもありませんが、実質的には、どちらも同じくらいの重みを持っています。
ここから、いくつかのことが見えてきます。ひとつは、報告書の1点と当日の1点がほぼ同じ価値だということで、実技の評定を1つ上げれば報告書が2点増えるので、これは当日の答案で2点取るのと同じ意味を持つ。もうひとつは、学力検査が5教科で200点、つまり1教科40点という小さな配点だということです。1教科あたりの点数が小さい分、1問の重みが相対的に大きくなります。
試験時間も、1教科あたり40分程度と短く設定されています。問題の難度そのものは基本から標準が中心とされていますが、限られた時間のなかで全問に手をつけるには、速さと正確さの両方が要るでしょう。この点は、過去問で点数が取れないときの読み方にも通じる話です。
なお、報告書と学力検査のどちらを優先すべきかという問いには、京都の場合、ひとつの答えが出しにくくなっています。大阪のように学校ごとに比率が変わるのであれば、志望校を見て決めるという順番が成り立ちますが、京都はほぼ1対1で固定されているので、どちらか一方に寄せる理由が、制度の側からは出てこない。したがって、優先順位を決めるのは制度ではなく、いまの答案と成績表のどちらに伸びしろが残っているかという、ご本人の側の事情になります。
8. 前例がないという、この年だけの事情
ここは、正直に申し上げておきます。新しい制度で受ける最初の世代なので、前の年の倍率も、合格ラインの目安も、この形では存在しません。旧制度の前期選抜や中期選抜のデータは、枠の構成も出願できる数も違うので、そのまま当てはめることはできない。
受験生がどの枠にどう出願するかも、やってみないと分からない部分があります。独自枠に人が集まるのか、それとも共通枠に流れるのか、共通枠の3校をどう組むご家庭が多いのか——こうしたことは、この年が終わって初めて数字になるものです。
ですから、模試の判定や塾で示される目安についても、例年より幅を持って受け取っていただくほうがよいと思います。判定は模試の母集団のなかでの相対的な位置を示すもので、志望校の問題を解ける状態にあるかどうかを直接示すものではありませんので、Dのみならず、Eであっても届くことがあります。制度が変わる年は、その振れがいつもより大きくなる、と考えておいてください。
逆に言えば、確かなものは制度そのもので、報告書の計算方法も、出願できる数も、公表されています。不確かな予想に振り回されるより、公表されている枠組みを正確に押さえて、そのなかで自分の持ち点を把握するほうが、この年は地に足がつきます。
9. 独自枠に出すかどうかを、どう決めるか
独自枠に出願するかどうかは、この制度でいちばん個別性の高い判断になるでしょう。検査項目も配点も学校ごとに違うので、一般論で決められる部分が少ないからです。
考え方としては、まず、志望校が独自枠でどんな検査をするのかを調べるところから始まります。面接なのか、作文なのか、実技検査なのか、学校独自の学力検査なのか。そのうえで、その検査が本人の持っているものを見せやすい形なのかどうかを考えます。学校独自の学力検査であれば共通の学力検査とは別の準備が要りますし、実技検査であれば、これまで積み上げてきたものが効いてくる。
独自枠は1校1学科しか出せないので、どの学校に使うかも判断のしどころです。共通枠でも手が届きそうな学校に重ねて、通る道筋を増やすという使い方もありますし、共通枠では届きにくい学校に挑戦するために使う、という考え方もある。どちらが正しいというものではなく、残りの3枠をどう組むかとあわせて決めることになります。
また、独自枠は1校1学科しか出せないという制約が、そのまま判断の重さになっています。共通枠の3校であれば段差をつけて並べることができますが、独自枠は1つきりなので、そこに何を置くかで受験全体の性格が変わってくる。挑戦のために使うのか、それとも通る道筋を増やすために使うのか。この1枠の使い方を先に決めてしまうと、残りの3枠の並べ方も自然と決まってくることが多いように思います。
10. 2日間の検査という形
検査は原則として2月の中下旬、連続する2日間に行われます。1日で終わる府県もあるなかで、2日間という形は、体力の配分という点でも意味を持つでしょう。
独自枠と共通枠の両方に出願する場合は、受ける検査の数も増えます。共通の学力検査に加えて、志望校の独自の検査も受けることになるので、2日間をどう過ごすかという段取りを、事前に一度たどっておかれるとよいと思います。当日の移動や持ち物も、受ける検査によって変わってくる。
日程の詳細や出願の手続きは京都府教育委員会から公表されるので、年内のうちに一覧を1枚作っておくと、2月に入ってからの判断が楽になります。私立の合格発表や入学手続きの期限と並べておけば、どの結果まで待てるのかも見えてくるはずです。
ただし、2日間という日程は、体調の管理という面では気を配る時期にあたります。2月の中下旬は寒さが厳しく、感染症も流行しやすい時期なので、当日までの過ごし方も含めて、ご家庭で一度話しておかれるとよいでしょう。もっとも、こうした部分を心配しすぎても、かえって落ち着きませんから、やれることを決めたら、あとは普段どおりに過ごすというくらいの構えがちょうどよいのではないでしょうか。
11. 9月の時点でできること
いまが9月であれば、中3の2学期の評定は、これから付きます。京都の報告書は3学年が均等に扱われるので、中3の分は全体の3分の1にあたり、中1と中2の分はすでに確定していますから、いま動かせるのは、この3分の1の部分です。
まずやっていただきたいのは、中1と中2の9教科の評定を書き出して、報告書の持ち点を計算してみることで、5教科はそのまま、実技4教科は2倍にします。これで195点のうち130点分がすでに確定していますので、残り65点をどう積むかという話になります。数字が出れば、学力検査で何点必要かの見当もついてくる。
もうひとつは、志望校の候補が、独自枠でどんな検査をするのかを調べておくこと。学校別の一覧が公表されているので、出願の時期を待たずに確かめられます。使える時間はご家庭ごとに違いますし、部活動がいつまで続くかによっても変わってくるので、この記事では、何時間必要といった計算はしません。
そして、学力検査の側についても、現場の感覚をひとつ書いておきます。1教科40点、40分程度という形は、深く考え込む問題よりも、手が止まらずに進められるかどうかを見る作りに近くなる。同じ問題でも、正攻法で押していけば答えは出るけれども時間がかかるという形があって、この配点と時間のもとでは、その差がそのまま得点差になって表れます。ところが、速く解けるかどうかは、時間の配り方を工夫したかどうかで決まるわけではありません。その問題の形に応じた解き方を知っているかどうかで決まってくることが多い。そして、その解き方は、問題集の解説には載っていないこともあります。
もうひとつ、報告書の側にも同じことが言えるでしょう。実技4教科の評定は、実技そのものの上手下手だけで決まるわけではなく、提出物や授業への取り組み方も含めて見られる教科です。ですから、苦手だと思い込んでいる教科でも、評価されている観点を確かめてみると、手が届く部分が残っていることがある。2倍されるという重みを考えれば、ここを一度点検しておく価値はじゅうぶんにあります。
12. 兵庫・大阪と、考え方がどう違うか
近畿のなかでも、府県によって制度の考え方はかなり違っていて、転居や府県をまたいだ通学を考えているご家庭からは、この違いについてのご相談をいただくこともあります。
| 項目 | 京都府 | 兵庫県 | 大阪府 |
|---|---|---|---|
| 調査書の対象学年 | 中1・中2・中3が均等 | 第3学年のみ | 中1・中2・中3が1対1対3 |
| 実技4教科の扱い | 2倍 | 7.5倍(5教科は4倍) | 5教科と同じ |
| 内申と当日の比率 | 195対200 | 250対250 | 学校ごとに5タイプ |
| 複数校への出願 | 最大4校4学科 | 第1志望・第2志望 | 1校 |
| 志望順位の加点 | なし | 第1志望に20〜30点 | なし |
それぞれの詳細は、府県ごとの記事にまとめています。
並べてみると、同じ「内申が大事」という言葉でも、中身がまったく違うことが分かるでしょう。京都は中1から均等で実技が2倍、兵庫は中3のみで実技の比重が突出、大阪は中3が6割で学校ごとに物差しが変わる。他府県のご家庭の体験談や、インターネットで見かける助言をそのまま当てはめると、前提がずれます。
兵庫については第1志望加算点の記事に、大阪については倍率タイプの記事にまとめています。
府県をまたぐ場合に、もうひとつ気をつけたいことがあります。同じ「内申」という言葉が指しているものが府県ごとに違うので、中1の成績を心配するかどうかも、実技4教科にどれだけ力を入れるかも、どの府県の話なのかで答えが変わってくる。情報を受け取るときは、それがどの府県のどの選抜についての話なのかを、先に確かめる癖をつけておかれるとよいと思います。
13. この判断を、誰と一緒にやるか
ここまでお読みいただいて、報告書の持ち点を計算するところまでは、ご家庭で進められそうだと思われたのではないでしょうか。計算方法は公表されていますし、成績表があれば電卓で済む。
一方で、4校4学科をどう組むか、独自枠をどこに使うかという段階になると、いまの答案を見ないと、言えることは限られてくる。学力検査で何点取れる状態にあるのか、どの教科のどの形の問題で止まっているのか、独自枠の検査が本人に合っているのか——こうしたことは、総合の偏差値だけでは見えてこない。
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在籍状況は時期により変わります。お住まいの地域と志望校に合う教師が担当できるかは、教育相談フォームからお問い合わせください。
ご相談いただいた場合にうかがうのは、直近の模試の結果、3年間の評定、志望校の候補、そして部活動がいつまで続くかという4点です。ここから、報告書の持ち点と学力検査で必要な点を出して、4校の組み方まで一緒に整理してお返しします。
いまの進め方で問題ないと判断される場合は、そうお伝えします。その場合、家庭教師を入れる必要はありません。
ここまで読んで、どれが近いですか
京都の公立高校について、よくうかがうのがこの5つです。当てはまるものはありますか。
- 4校4学科の組み方が決めきれない持ち点と志望校の候補から、組み合わせを一緒に整理します。
- 独自枠に出すかどうか迷っている志望校の検査項目と本人の持ち味を照らして考えます。
- 制度が変わって何を信じればよいか分からない公表されている枠組みだけで立てられる計画をお示しします。
- 報告書195点の計算方法を知りたいこの記事の第5章に表があります。相談は不要です。
- 旧制度から何が変わったか知りたい第2章に対照表を載せています。
「京都の公立を考えている」。学年と、直近の模試の結果だけでもお話をうかがえます。
それでも、一度お話を聞かせてください
報告書の計算まではできそうだと思われたかもしれません。ただ、4校をどう並べるかという段階で手が止まったかもしれません。
今年の京都は前例がありません。去年の数字が使えない年に、感覚だけで組み合わせを決めるのは、ご家族にとって重い作業だと思います。制度の枠組みは公表されていますので、そこからは計画が立てられます。
学年と、直近の模試の結果を一言いただければ、こちらで整理してお返しします。その場で決めていただく必要はありません。いまの進め方で問題ないと判断される場合は、そうお伝えします。
力になれることがあるなら、なりたいと思っています。
合格や成績の伸びをお約束することはできません。ご希望の条件や地域によっては、お引き合わせが難しい場合もあります。
体験授業を受けたうえで、家庭教師が要らないと判断されたときは、そう言っていただいて構いません。
この記事を書いた理由
最後に、なぜこの記事を書いたのかを書いておきましょう。制度が変わる年というのは、情報そのものは出ているのに、それが自分の家の話としてどう効いてくるのかが掴みにくくなるもの。府の資料は正確ですが、受験生一人ひとりの持ち点や、4校をどう並べるかという話までは書かれていない。公表された枠組みと、目の前の成績表のあいだをつなぐものが要るのではないかと思い、この記事をまとめました。制度の初年度という不安な年だからこそ、確かなところから順に押さえていければと考えています。
この記事で扱っていないこと
断っておくと、この記事では私立高校の入試については扱っていませんし、各高校の合格ラインが何点あたりにあるのかという数字も出していない。とくに今年は新しい制度の初年度なので、その数字は誰も持っていないというのが実情です。また、どの高校が独自枠でどんな検査をするのかという一覧も載せていません。学校別に公表されている情報ですし、年度によって変わりうるものですので、京都府教育委員会の資料でご確認いただくほうが確かです。この記事でお伝えしたかったのは、公表された枠組みをどう読めばよいのか、という部分です。
ご相談のときに、あると助かるもの
次のものがあると整理が速くなりますが、写真で撮ったもので十分でしょう。
- 直近の模試の結果(教科別の得点が分かるもの)
- 中1から中3までの成績表(9教科の評定が分かるもの)
- 志望校の候補(独自枠の検査項目が分かっていればそれも)
- 部活動の引退時期と、いま出ている課題の量
とくに2つ目がそろうと、報告書の持ち点を195点満点で出せます。そこが確定すれば、学力検査で何点必要かも逆算できます。総合の偏差値だけでは、そこまでは分からない。
まとめ:京都は、出願の組み方が要になります
この記事の要点
- 2027年度から前期・中期・後期の3段階が、前期・後期の2回構成に再編された
- 後期選抜は欠員が生じた場合のみのため、受験機会は実質1回になる
- 前期選抜には独自枠と共通枠があり、両方に出願することもできる
- 独自枠で1校1学科、共通枠で最大3校3学科、あわせて最大4校4学科
- 独自枠は各高校が検査項目と配点を定め、面接・作文・実技検査・独自問題などがある
- 報告書は195点満点で、中1・中2・中3が均等に扱われる
- 5教科は1倍、実技4教科は2倍のため、実技だけで報告書の6割を超える
- 共通枠の学力検査は5教科各40点の200点とされ、報告書とほぼ1対1で並ぶ
- 検査は原則2月中下旬の連続する2日間に行われる
- 新制度の初年度のため、この形での前年データは存在しない
今日できること
最後に、ひとつだけお伝えしておきます。
中1と中2の成績表を出してきて、9教科の評定を書き出してみてください。5教科はそのまま足し、実技4教科は2倍して足す。それを両学年ぶん合計すると、195点のうち、すでに確定している持ち点が出ます。残りは中3の65点と、学力検査の200点で、数字が出れば、この先何をどれだけ積めばよいのかという話が、具体的に進められるようになるはず。制度が変わる年ほど、手元で確かめられる数字から始めるのが確かだと思います。