1. 出願前に知っておきたい、3つの特殊性

神戸女学院中学部の入試には、ほかの学校と違う点が3つあります。いずれも準備の組み方に直接影響してくるので、志望校リストに入れる段階で押さえておきたいところです。

特殊性内容準備への影響
4科必須国・算・社・理のすべてを受験3科換算の逃げ道がない
体育実技4種目・20点学科以外の準備が発生する
1日目と3日目学科は1月16日、体育は1月18日併願の組み方が変わる

このうち、志望校選びの段階でいちばん効いてくるのが1つ目でしょう。関西の最難関校には、3科と4科を選べる学校や、3科の得点を換算して比較する学校があります。西大和学園や大阪星光学院がその例で、社会や理科に苦手があっても、その失点を回避する計算方法が用意されている。

神戸女学院にはその仕組みがなく、4科すべてを受験し、4科すべての得点が合計されます。どこか1科目に大きな穴があれば、それはそのまま総合点に反映されることになる。

ここには学校の姿勢も表れていて、特定の科目に偏った準備ではなく、4科をひととおり仕上げてきた受験生を求める設計です。逆に言えば、得意科目で稼いで苦手を補うという戦い方は、通用しにくいでしょう。

2. 入試の骨格を数字で押さえる

まず、2027年度(2027年1月実施)の日程と配点を確かめておきます。

項目内容
募集人員135名
1日目(学科)2027年1月16日(土)国語・算数・社会・理科
3日目(体育実技)2027年1月18日(月)
出願期間2026年12月22日(火)9時〜2027年1月7日(木)17時
出願方法Web出願のみ

※出願前に学校公表の最新の募集要項でご確認ください。

配点と試験時間

科目時間配点全体に占める割合
国語50分120点26.1%
算数50分120点26.1%
社会45分100点21.7%
理科45分100点21.7%
体育実技—20点4.3%
合計460点100%

この配点から読み取れることが、2つある。

1つは、国語と算数で全体の52.2%を占めるという点です。この2科目が同じ120点で並んでいて、どちらか一方に偏った設計にはなっていません。関西の最難関校では算数の比重が高い学校もありますが、神戸女学院は、国語と算数を同格に置いているわけです。

もう1つは、理科と社会で43.5%を占めるという点です。4科必須であることと合わせて考えると、理社の仕上がりが総合点に与える影響は小さくない。200点分ですので、ここに穴があれば埋めようがない構造です。

体育実技の位置づけ

体育実技は20点で、全体の4.3%にあたり、学科4科の合計440点に対して、加算される形です。

この数字をどう見るかは第5章で扱いますが、配点の上では学科のほうが圧倒的に大きいという事実だけ、先に押さえておいてください。

3. 4科必須が意味すること

兵庫県内の女子校を見ると、3科と4科を選べる学校が増えてきています。神戸海星女子学院中学校が2021年から3科・4科の選択制に移行したことで、兵庫県下で4科受験を必須としているのは神戸女学院中学部のみとなりました。

他校との比較

学校受験科目苦手科目の扱い
神戸女学院4科必須そのまま合計に反映される
西大和学園4科/3科を選択社会を外した計算がある
大阪星光学院4科/3科を選択理科または社会を外した計算がある

※各校の公表資料による。計算方法の詳細は西大和学園の記事および大阪星光学院の記事で扱っています。

西大和と星光には、3科の得点を1.25倍して4科合計と比較する仕組みがあって、これは苦手科目の失点を回避できる設計です。神戸女学院には、それがない。

準備の組み方が変わる

この違いは、9月以降の時間配分に、そのまま効いてくるのです。

星光や西大和を志望する場合、社会の目標点は「国算理の合計の4分の1」という形で計算でき、それを超えていれば、社会にこれ以上時間を使う必要はありません。削れる科目が明確になるということです。

神戸女学院の場合は、この計算が成り立たないので、4科すべてに、それぞれの目標点を置くことになります。合格最低点から逆算して、各科目で何点必要かを決める形。

準備の観点で言えば、これは負担が増えるということでもありますが、ただし裏を返せば、4科をまんべんなく仕上げてきた受験生にとっては、有利に働く設計です。特定の科目に特化した受験生と比べたときに、総合力が評価されやすくなるでしょう。

4. 1日目と3日目という日程

神戸女学院の入試は、学科試験が1月16日(土)、体育実技が1月18日(月)に実施され、間の1月17日は日曜日で、この日には試験がありません。

なぜ2日目ではなく3日目なのか

関西の中学入試では、統一解禁日から連続する日程を「1日目」「2日目」と呼んでいて、多くの学校は1日目と2日目に試験を行いますが、神戸女学院は、1日目と3日目という形になっている。

背景にあるのは、この学校がキリスト教主義にもとづく学校だという点です。日曜日は礼拝の日として位置づけられているため、その日に入試を行わないという考え方がとられています。結果として、本来の2日目にあたる日曜が空き、翌月曜が3日目として設定されている。

2027年で確かめると、1月16日が土曜、17日が日曜、18日が月曜で、日程の並びが、この説明とそのまま一致します。

この日程が併願に与える影響

実務的にいちばん大事なのはここで、2日目にあたる1月17日が空くため、この日に他校を受験できるからです。1日目と3日目が神戸女学院で埋まっていても、日曜日は、別の学校に充てられる。

一方で、注意しておきたい点もあって、3日目に体育実技があるため、その日に他校の入試を入れることはできません。関西では3日目、4日目に入試を行う学校もあるので、そこと重なる場合は、選択が必要になるでしょう。

併願の具体的な組み方は、第10章で扱います。

5. 体育実技20点をどう考えるか

神戸女学院の入試でいちばん特徴的なのが体育実技で、関西の中学入試で体育実技を課す学校は、ほとんど見当たらない。

実施される4種目

種目内容
バスケットボールシュート(20秒間)
縄跳び二重とび(20秒間)
マット運動後転
ボール投げハンドボール投げ

※2019年度入試より、安全への配慮からとび箱は実施されていません。種目は変更される場合がありますので、最新の募集要項でご確認ください。

配点から見た優先順位

体育実技は20点、全体の4.3%で、学科4科の440点と比べると、比重としては小さくなります。

この数字をもとに考えると、準備の優先順位は明確に学科が先になります。体育実技の練習に時間を割いて、その結果として算数や国語の演習量が減るのであれば、総合点では損をする計算です。

ただ、20点がゼロでよいという話でもなく、合格最低点との差が20点以内で決まる年度もあります。できる範囲で取っておく価値はある、という位置づけになるでしょう。

いつ、どれくらい準備するか

4種目のうち、短い期間で改善しやすいのは縄跳びの二重とびで、回数を数える種目ですので、練習の効果が数字で見えます。逆にマット運動の後転は、できるかできないかで分かれる面がある。

現実的な進め方としては、次のようになります。

  1. 9月か10月に、4種目を一度やってみる——所要は1時間ほど
  2. まったくできない種目があるかを確認する
  3. できない種目があれば、週1回15分ほど練習する
  4. 12月以降は、学科を優先して体育は現状維持でよい

1つ目を9月か10月に置くのは、できない種目が見つかった場合に、練習の時間を確保できるようにするためです。12月に初めてやってみて後転ができないと分かると、その時点では対応が難しくなってしまう。

なお、当日の体調や緊張で、ふだんどおりに動けないこともあるでしょう。20点満点を狙う準備ではなく、大きく崩さない準備という考え方が現実的です。

6. 算数——50分で120点

ここからは科目別の設計に入っていきますが、まずは算数から見ていきましょう。

配点120点に対して試験時間は50分なので、1分あたり2.4点という密度になります。関西の最難関校では算数に60分を充てる学校が多いなかで、神戸女学院の50分は、短めの部類に入る。

1問あたりの重みを計算する

小問が15題前後で構成されると仮定すると、1問あたり8点という計算になります。これは、相当に大きい数字でしょう。

合格最低点との差が20点だとすれば、それは算数で3問分にあたります。逆に言えば、算数で計算ミスを2つ重ねると、それだけで16点が消えます。この重みを、9月の段階で本人と共有しておきたい。

1問8点という重みは、取れる問題を落とさないことの価値を高くします。難問を1問解けるようになるより、標準問題を2問取り切るほうが、点数への効き方は大きくなるはずです。

過去問での確認事項

過去問を解いたら、点数より先に確かめたいことがあって、50分で最後まで手が届いたかどうかです。

届いていない場合に必要なのは、解法を増やすことではなく、処理速度の改善のほうです。前半の標準的な問題を短縮できれば、後半に残せる時間が変わってくる。50分という設定では、考え込む余裕がほとんどありません。

過去問で点数が取れないときの切り分けについては、9月の過去問で点数が取れないときで、詳しく扱っています。

50分という設定が意味すること

関西の最難関校と比べたとき、算数の試験時間には差があって、洛南は70分、灘は1日目と2日目に60分ずつ、これに対して神戸女学院は50分です。

試験時間が短いということは、じっくり考えるタイプより、処理速度で押せるタイプに向く設計だということです。ここは、相性がはっきり出る部分でしょう。

過去問を解いてみて、時間が足りずに後半へ手が届かなかった場合、まず疑うのは処理速度のほうです。解法を追加しても、そもそも到達できていない問題には効きません。前半の標準問題にかかる時間を計り、そこを短縮するところから始めることになる。

7. 国語——算数と同じ120点

国語も配点120点、試験時間50分で、算数とまったく同じ条件です。この学校では、国語と算数が同格に置かれています。

記述の比重

神戸女学院の国語は、記述問題の比重が大きいことで知られていて、選択肢を選ぶ形式より、自分の言葉で書かせる形式が中心になります。

これは配点の面でも意味を持っていて、記述1問の配点が大きいため、書けなかった1問がそのまま10点前後の失点になることがあります。逆に、部分点を積み重ねられれば、そこで差がつくでしょう。

採点をどう扱うか

国語は自己採点が難しい科目でもあって、記述の出来を自分で判断しようとすると、甘くも辛くもなってしまうから。

過去問の記述は、誰かに採点してもらうほうが確かです。模範解答を要素に分解して、必要な要素がいくつ入っているかで数える方法もあって、主語、理由、気持ちの変化といった要素を、一つずつ数えていく形です。

この作業を通じて、何を書けば点になるのかという基準が本人の中に育ちます。記述対策でいちばん時間がかかるのは、この基準を作るところでしょう。

白紙で出さない練習

記述中心の入試では、白紙で出すことがいちばんの損になるもので、途中まででも書けば部分点が入る可能性がありますが、白紙ではゼロにしかなりません。

過去問演習の段階から、時間が足りなくても何か書く、という習慣をつけておいてください。この練習が、当日の得点に直接効いてくる。

8. 理科・社会——45分100点の詰まり方

理科と社会は、それぞれ45分で100点という設定で、2科目を合わせると200点になり、全体の43.5%を占めることになります。

4科必須である以上、この200点から逃げることはできず、ここが神戸女学院の準備で最も負担になる部分です。

理科は分野別に集計する

まず理科は、物理・化学・生物・地学の4分野で得点力に差が出やすい科目なので、過去問を解いたら、分野別に得点を集計しておきたいところです。

「理科ができない」ではなく「電流と力学で落としている」まで解像度を上げると、対策は半分に絞れます。計算分野の失点は算数と同じ構造なので解法の型で対処でき、一方で暗記分野の失点は、一問一答の反復で短い期間に埋まる。

この2つを混ぜて「理科の勉強」としてしまうと、時間の使い方を誤ります。

社会は直前期の積み増しが利く

一方、社会は、ほかの3科目と比べて直前期の積み増しが利きやすい科目でしょう。暗記分野の比重が大きいためで、11月や12月からでも、点数が動くことがある。

逆に算数は積み上げに時間がかかるので、秋の段階では算数と理科の計算分野を優先し、社会は直前期に厚くするという配分も選択肢になります。

ただし、4科必須である以上、社会を後回しにしすぎるのは危険でしょう。100点分ありますので、まったく手をつけない状態で12月を迎えると、埋めきれません。秋のうちに基礎を通しておいて、直前期に上積みするという二段構えが、現実的でしょう。

4科必須が、直前期の設計を変える

3科換算のある学校であれば、直前期に「この科目はもう伸ばさない」と決められます。分岐点を超えていれば、そこから先の上積みは要らないからです。

神戸女学院にはその判断がないので、12月に入っても、4科すべてを回し続けることになります。これは、時間配分の面でほかの学校より制約が大きいということでもある。

ただ、逆の見方もできて、どれを削るかで悩む必要がない、という点です。4科をひととおり回すという前提が最初から決まっているぶん、迷う時間は少なくて済みますし、判断のコストがかからない設計だと捉えることもできるでしょう。

9. 合格最低点が5割台である理由

次に、公表されている合格最低点を見ておきましょう。

年度合格最低点460点満点に対する割合
2025年度250点54.3%
2024年度233点50.7%

※学校公表による。神戸女学院では受験者平均点・合格者平均点は公表されておらず、合格者の最高点と最低点のみが公表されています。

ここで注目したいのが、5割から5割台半ばという水準です。関西の最難関校の合格最低点は6割前後になることが多いので、それと比べると低い数字です。

なぜ低いのか

理由としては、2つの要素が考えられる。

1つは、記述問題の比重が大きいという点です。選択式が中心の入試では満点に近い得点が出やすくなりますが、記述中心では部分点の積み重ねになるので、全体の得点水準が下がります。

もう1つは、体育実技20点を含めた460点満点だという点です。体育実技で満点を取る受験生は多くないため、その分だけ、全体の割合が下がることになる。

この数字の使い方

合格最低点が5割台であることは、準備の目標を立てるうえで重要な意味を持ちます。満点を狙う必要はなく、取れる問題を落とさない力が問われる水準だということです。

4科の目標点を置くとすれば、次のような形になるでしょう。

科目配点6割の目標合計
国語120点72点264点
算数120点72点
社会100点60点
理科100点60点

4科すべてで6割を取れば264点となり、2025年度の合格最低点250点を上回ります。体育実技を加えなくても届く計算です。

もっとも、実際の得点には科目ごとに凹凸が出るので、この計算は「どこか1科目で5割を切っても、他で補える範囲かどうか」を判断する目安として使ってください。

合格最低点は年度で動く

2024年度の233点から2025年度の250点へと、17点上昇しています。年度によって問題の難易が変わりますので、合格最低点も動きます。

過去問を解いたときは、その年度の合格最低点と比べてください。直近の数字だけを基準にすると、判断を誤ることがあります。

公表されている情報の範囲

神戸女学院では、受験者平均点と合格者平均点が公表されていない。公表されているのは、合格者の最高点と最低点のみです。

これは準備の面で1つの制約になっていて、平均点が分かれば「自分がどのあたりにいるか」を測れますが、その材料がないため。使えるのは合格最低点との差だけになります。

したがって過去問を解いたときは、その年度の合格最低点と比べる形になり、科目別の平均も出ていないので、どの科目が弱いかは自分の得点分布から判断することになります。4科の得点を並べて、目標点との差が大きい科目を特定する——この作業を、自前でやる必要があるわけ。

10. 併願をどう組むか

神戸女学院を受験する場合は、1日目と3日目が埋まることになるので、ここから併願を組み立てていくことになる。

日程日付神戸女学院併願の可否
1日目1月16日(土)学科試験不可
2日目1月17日(日)なし受験できる
3日目1月18日(月)体育実技不可
4日目以降1月19日(火)〜なし受験できる

2日目が空くというのは、併願を組むうえでは利点になっていて、1日目に第一志望を受け、2日目に併願校を入れるという組み方ができます。

逆の組み方は成り立たず、神戸女学院を第二志望とする場合でも、1日目に別の学校を受けることはできず、学科が1日目にあるため、2日目に第一志望を置き、3日目に神戸女学院の体育実技を受けるという形にはならないのです。この学校を受けるのであれば、1日目は神戸女学院で埋まることになる。

3日目が使えないことの影響

一方で、3日目に体育実技があるので、その日にほかの学校を受験することはできません。関西では3日目や4日目に入試を行う学校もありますので、そこと重なる場合は選択が必要になります。

とくに、第二志望として考えている学校が3日目のみの日程である場合は、神戸女学院と両立できません。この点は、志望校リストを組む段階で確かめておきたい。

体力面の設計

1日目に4科目、3日目に体育実技があるので、間に2日目の併願校が入ると、3日間のうち3日とも試験という形になります。小学6年生にとっては、相当な負荷になるでしょう。

秋のうちに、模試を連続して受ける日を作っておく、という方法もあります。実際にやってみると、翌日の様子まで含めて見えてきます。組めるかどうかを、当日ではなく、前もって確かめておきたい。

あわせて、3日目の体育実技という日程も考えておきたいところです。1日目に4科目を終えて、2日目に併願校を受け、その翌日に体を動かす試験を迎える形になる。学科試験の疲労が残った状態で臨むことになりますので、体力面の準備という意味でも、日程の並びは把握しておく価値があります。

11. 9月から入試までの月別設計

ここまでをふまえて、月ごとの進め方を整理しておきます。

時期入試までやること
9月約20週過去問を1年分解き、4科の得点を出す。体育実技の4種目を一度やってみる
10月約15週4科それぞれの目標点を決める。合格最低点との差を測る
11月約11週併願を確定させる。2日目と3日目以降の学校を決める
12月約7週12月22日から出願。社会の暗記分野を上積みする

※2027年1月16日を起点として算出しています。

9月に体育実技を一度やっておくのは、第5章で書いたとおり、できない種目が見つかった場合に練習の時間を確保するためです。ここを12月まで放っておくと、対応が難しくなってしまう。

11月に併願を確定させるのは、出願が12月22日から始まるためで、3日目が使えないという制約がありますので、その前提で組み直す時間が要ります。

出願は12月22日から

出願期間は2026年12月22日(火)9時から2027年1月7日(木)17時までで、Web出願のみです。期間は16日間ですが、この時期は年末年始をまたぎます。

年末年始は塾の冬期講習と重なり、家庭も慌ただしくなる時期でしょう。出願の手続きを後回しにすると、締切間際に慌てることになります。12月22日の受付開始から数日以内に済ませておくほうが、安全です。

あわせて、この時期までに併願を確定させておく必要があります。3日目が使えないという制約がありますので、他校の日程と突き合わせる作業が要ります。11月中に決めておけば、12月は出願の手続きだけで済む。

12. この設計を、誰と一緒にやるか

ここまでの手順は、ご家庭でも進められるもので、募集要項を読み、過去問で4科の得点を出し、目標点を決める——この順序で方向が見えるなら、それがいちばん早い形でしょう。

難しくなるのは、4科の目標点をどう配分するかという部分。

4科必須である以上、どこか1科目を捨てるという選択肢はありませんが、すべての科目を均等に伸ばすのも現実的ではない。いまの得点分布から、どこに時間を使えば総合点が最も上がるかを決める必要があります。ここは、科目ごとの伸びしろを見ないと判断がつかない。

もう1つが、国語の記述をどう仕上げるかです。記述中心の入試では、書き方の基準を作るところに時間がかかるので、答案を見て、何が足りないのかを指摘できる人がいるかどうかで、進み方が変わってきます。

中学受験の指導実績がある教師

23名が登録しています

うち8名は、灘・甲陽学院・東大寺学園・洛南・西大和学園・大阪星光学院・神戸女学院・四天王寺などの最難関校に生徒を送り出した指導実績を持っています。学生講師は在籍していません。
在籍状況は時期により変わります。担当できる教師がいるかは、教育相談フォームからお問い合わせください。

ご相談いただく場合にうかがうのは、過去問を解いた4科の得点、直近の模試の科目別成績、いまの学習時間の配分、そして併願の候補、といったところ。ここから、どの科目に時間を寄せるかをお返しします。

いまの配分のままで届くと判断される場合は、そうお伝えしますし、その場合、家庭教師を入れる必要はありません。

ここまで読んで、どれが近いですか

神戸女学院は4科必須のため、時間配分のご相談が多くなります。近いものはありますか。

  • 4科のうち、どこに時間を使えばよいか決まらない科目別の得点があれば、伸びしろから配分を整理してお返しします。
  • 国語の記述が書けず、対策の進め方が分からない答案を拝見すれば、要素のどこが抜けているかをお伝えできます。
  • 理社に穴があり、4科必須で不安がある分野別の失点から、埋める順序と必要な期間を見積もります。
  • 3日目が使えないため、併願の組み方に迷っている志望校の候補を挙げていただければ、日程から整理します。
  • 配点や日程を知りたいだけこの記事の第2章にまとめています。相談は不要です。

「神戸女学院を候補に入れたばかり」。その段階からでも、お話をうかがえます。

それでも、一度お話を聞かせてください

4科必須という設計を知って、いまの準備で間に合うのか不安になられたかもしれません。あるいは、体育実技をどう扱えばよいか決めきれなかったかもしれません。

4科すべてに目標点を置く作業は、ご家庭だけでは判断が難しいところです。どこかに時間を寄せれば、別のどこかが薄くなります。その配分を決めきれないまま秋が過ぎるのが、いちばん惜しいところです。

過去問の4科の得点を一言いただければ、こちらで整理してお返しします。その場で決めていただく必要はありません。家庭教師以外の選択肢をお伝えすることもあります。

力になれることがあるなら、なりたいと思っています。

合格や成績の伸びをお約束することはできません。ご希望の条件によっては、お引き合わせが難しい場合もあります。
体験授業を受けたうえで、家庭教師が要らないと判断されたときは、そう言っていただいて構いません。

相談のときに、あると助かるもの

次のものがあると整理が速くなりますが、写真で撮ったもので十分でしょう。

なかでも判断に効くのが3つ目で、記述の答案があれば、要素のどこが抜けているのかが具体的に見えるからです。点数だけでは、書き方の問題なのか読解の問題なのかは分からない。

まとめ:逃げ道がない設計をどう受け止めるか

この記事の要点

  • 配点は国語120・算数120・社会100・理科100・体育実技20の計460点
  • 国語と算数で52.2%、理科と社会で43.5%、体育実技は4.3%
  • 兵庫県下で4科必須は神戸女学院のみ。3科換算の逃げ道がない
  • 学科は1月16日(土)、体育実技は1月18日(月)。日曜を空ける日程になっている
  • 2日目が空くため併願を入れられるが、3日目は使えない
  • 体育実技は4種目20点。学科を優先し、できない種目だけ練習する
  • 合格最低点は2025年度250点(54.3%)、2024年度233点(50.7%)
  • 記述中心であることと体育実技を含む満点構成が、5割台という水準の背景にある
  • 4科すべてで6割を取れば264点となり、合格最低点を上回る計算
  • 受験者平均・合格者平均は非公表。合格者の最高点と最低点のみ公表されている

今日できること

最後に、1つだけお伝えしておきます。

この学校の準備で最初に決めたいのは、4科それぞれの目標点です。合格最低点から逆算して、国語で何点、算数で何点、というように置いていく作業で、10分ほどで済む。

4科必須という設計は、逃げ道がないぶん、目標が立てやすいという面もあります。どこかを捨てる判断に悩む必要がなく、4つの数字を並べるだけで済むから。

そのうえで、いまの得点との差を、科目ごとに出してみてください。どこに時間を使うべきかは、その差の大きさが教えてくれます。紙1枚に4つの数字を並べるところから、秋の設計が始まっていきます。

よくある質問

Q 神戸女学院は3科では受験できないのでしょうか。
A 国語・算数・社会・理科の4科すべてが必須です。神戸海星女子学院中学校が2021年から3科・4科の選択制に移行したため、兵庫県下で4科受験を必須としているのは神戸女学院中学部のみとなりました。西大和学園や大阪星光学院のように3科の得点を換算して比較する仕組みもありませんので、苦手科目の失点はそのまま総合点に反映されます。4科をまんべんなく仕上げる準備が必要になります。
Q なぜ試験が1日目と3日目に分かれているのですか。
A 神戸女学院はキリスト教主義にもとづく学校であり、日曜日は礼拝の日として位置づけられています。そのため日曜には入試を実施せず、本来の2日目にあたる日が空いて、翌月曜が3日目として設定されています。2027年度であれば、学科試験が1月16日(土)、体育実技が1月18日(月)で、間の1月17日は日曜日にあたります。この日程により、2日目に他校を受験することが可能になります。
Q 体育実技の対策は、いつから始めればよいですか。
A 9月か10月に、4種目を一度やってみることから始めてください。バスケットボールのシュート、縄跳びの二重とび、マット運動の後転、ハンドボール投げの4種目です。ここでまったくできない種目が見つかった場合に、練習の時間を確保できるようにするためです。できない種目があれば週1回15分ほど練習し、12月以降は学科を優先して現状維持で構いません。配点は20点で全体の4.3%ですので、学科の演習量を削ってまで練習する優先度ではありません。
Q 合格最低点が5割台なのは、易しいということでしょうか。
A 問題が易しいという意味ではありません。理由として2つの要素が考えられます。1つは国語を中心に記述問題の比重が大きく、部分点の積み重ねになるため全体の得点水準が下がること。もう1つは体育実技20点を含めた460点満点であり、体育実技で満点を取る受験生が多くないことです。準備の目標としては、満点を狙うのではなく取れる問題を落とさない形になります。4科すべてで6割を取れば264点となり、2025年度の合格最低点250点を上回る計算です。
Q 併願はどう組めばよいですか。
A 1日目(1月16日)と3日目(1月18日)が神戸女学院で埋まります。2日目にあたる1月17日は空きますので、この日に他校を受験できます。一方で3日目は体育実技があるため、その日に他校を入れることはできません。関西では3日目や4日目に入試を行う学校もありますので、第二志望が3日目のみの日程である場合は両立できません。志望校リストを組む段階で、日程の重なりを確認しておいてください。
Q 4科のうち、どこに時間をかけるべきですか。
A いまの得点分布によって変わりますので、一律の答えはありません。ただし配点上は、国語と算数で52.2%を占めます。この2科目が同じ120点で並んでおり、どちらか一方に偏った設計にはなっていません。理科と社会も合わせて43.5%あり、4科必須である以上ここから逃げることはできません。まず4科それぞれの目標点を置き、いまの得点との差を出して、差の大きい科目から時間を配分する形が現実的です。
Q 受験者の平均点は公表されていますか。
A 神戸女学院では受験者平均点および合格者平均点は公表されておらず、合格者の最高点と最低点のみが公表されています。したがって、平均との比較で現在地を測ることはできません。過去問を解いたときは、その年度の合格最低点と比べる形になります。なお合格最低点は年度によって動き、2024年度が233点、2025年度が250点と17点の差がありますので、直近の1年だけを基準にしないほうが安全です。
Proチューターズネットワーク 編集部
中学受験を専門とするプロ家庭教師マッチングサービス「Proチューターズネットワーク」が運営する受験情報メディア。最難関校から中堅校まで、志望校のレベルを問わずご相談を承っています。兵庫・神戸を拠点に、関西の中学受験の情報を、保護者の方に向けて発信しています。

4科すべてに
目標点を置く

過去問の得点から、
どこに時間を寄せるかを決めます。

無料体験授業を申し込む

入会金・解約金なし|プロ家庭教師のみ登録制|教師の変更も無料