1. 結論:5年生の冬は、新6年の前の総点検
先に結論を書いておくと、5年生の冬期講習の時期は、成績を一気に上げるための時間というより、6年生に持ち越してしまうと困る穴を、見つけて埋めるための時間です。6年生の冬が入試そのものに向かう冬だとすれば、5年生の冬は、その1年前に足元を点検する冬だと言えるでしょう。
家庭教師を入れるかどうかも、この位置づけから考えると判断しやすくなります。講習で解けなかった問題を、ただもう一度解き直すだけなら、ご家庭でも十分に回せる。ただ、解けてはいるのに時間がかかりすぎている問題や、解き方そのものが身についていない単元は、本人が何度やり直しても、なかなか速くならないことがあります。家庭教師が役に立つのは、主にこの部分です。
逆に言えば、講習のテストで標準的な問題が時間内に取れていて、間違えた問題も自分で直せているなら、この冬に家庭教師を足す必要はありません。この記事では、その見分け方も含めて、冬の時間の使い方を順に見ていきます。
2. 関西の暦で見る、5年生の冬の位置
まず、関西の中学受験の暦のなかで、5年生の冬がどこにあたるのかを確かめておきましょう。
| 時期 | 5年生にとっての意味 |
|---|---|
| 12月下旬〜1月上旬 | 冬期講習。それまでの学習の振り返りが中心になることが多い |
| 1月中旬 | 6年生の入試が始まる(2027年度の統一入試日は1月16日)。5年生は通常の授業が続く |
| 2月 | 多くの塾で、新6年の授業が始まる |
表は、関西の中学受験塾の一般的な流れをまとめたものです。講習の日程や新学年の開始時期は、塾・校舎・コースによって違います。お子さまの塾から配られる予定表でご確認ください。
関西の私立中学の入試は、例年1月中旬の統一入試日から始まり、2027年度は1月16日(土)です。そして多くの中学受験塾では、6年生の入試が終わったあとの2月から、新しい学年の授業が始まる。たとえば浜学園が公開している講習案内の一例では、小5の冬期講習は、その年の学習を振り返り、受験学年の6年生へつなげる位置づけとされています。新学年の開始日や講習の内容は、年度・塾・校舎・コースによって違うので、実際の日程は通っている塾の案内で確かめてください。
この流れの意味は、6年生になったあとのことを考えると分かりやすいでしょう。6年生の1年間は、新しい内容を学びながら、志望校の過去問や入試形式の演習も重ねていく時期で、5年生の内容だけに戻って、まとまった時間を取ることは難しくなりがちです。夏休みは夏期講習、秋は過去問、冬は入試と、6年生の長期休みには、それぞれ別の役割が待っているからです。
ですから、5年生の冬休みは、新6年の授業が始まる前に、5年生の内容をまとめて点検しやすい、数少ない機会の一つになります。ここで埋めておいた穴は、6年生で入試問題の形で出てきたときに、そのまま得点につながっていく。逆に、ここで残した穴は、6年生の忙しさのなかで、気づかれないまま入試を迎えることにもなりかねません。
3. 冬期講習で見えてくるのは「解き方の穴」
冬期講習では、テストや確認問題がたくさん返ってきます。その点数を見て一喜一憂するのは自然なことですが、この時期に見ておきたいのは、点数そのものより、どこで、どういうふうに落としたかのほうでしょう。
落とした問題を、3つに分けてみる
講習のテストで落とした問題は、だいたい次の3つに分けられる。
- 解き方が分からず、手が止まった問題
- 解き方は分かっていたのに、計算や読み違いで落とした問題
- 最後まで解けたが、時間がかかりすぎて、ほかの問題に手が回らなかった問題
1つ目と2つ目は、答案を見ればすぐ分かる。見落とされやすいのが3つ目で、答えが合っているので丸がつき、問題がないように見えてしまうのです。ところが、この「解けたけれど遅い」という状態こそ、6年生になってから効いてくる。
「遅い」の原因を、分けて考える
時間がかかる問題があると、「時間の配り方を工夫しよう」という話になりがちです。ただ、時間がかかる原因は、配分だけとは限りません。問題文の読み取り、計算や作図の処理、図や表を使った整理、それに解き方の選び方など、いくつかの要因が重なっている。そのなかで指導の現場でよく見るのが、問題の形に合った解き方をまだ選べていないために遅くなっている、というケースです。答案を見ながら、どこに時間を使っているのかを分けて考えることが、出発点になります。
算数の問題には、たいてい複数の解き方がある。正攻法で押していけば、答えは出る。ただ、入試でよく出る形の問題には、その形のための速い解き方があって、それを知っていれば2分で終わる問題が、知らなければ10分かかることもある。塾によって扱う順番は違いますが、割合や比、速さ、図形、数の性質などは、5年生から6年生にかけて学習の土台になりやすい分野で、6年生では入試問題の形で、もう一度出てきます。そのときに速く解けるかどうかは、5年生のうちに、どの解き方で身につけたかで違いが出てきやすいでしょう。
そして、解説を読んで理解できても、別の問題で同じ考え方を使えるとは限りません。解説は標準的な解き方が中心になりやすく、どの形のときにどの解き方を選ぶか、という判断までは、解説だけでは身につきにくいことがあるからです。同じ問題を同じやり方で解き直しているうちは、同じ遠回りをなぞってしまうこともある。そこを整理したい場合は、塾の質問時間や個別指導、家庭教師など、答案を見ながら相談できる場を使う方法があります。
指導の現場でよく見る形
5年生の冬のご相談で多いのは、「講習のテストの点数は悪くないのに、なぜか模試では点が伸びない」という形です。答案を並べてみると、講習のテストは単元ごとに出題されるので、どの解き方を使えばよいかが前もって分かっている。ところが模試では、単元がまじって出るので、問題を見て解き方を選ぶところから始めなければなりません。そこで迷っている時間が、そのまま失点になっていることが少なくないのです。
この場合、講習の復習をもう一周するだけでは、点数の形が変わりにくいことがあります。問題の形を見て、解き方を選べるようにする練習も、あわせて要る。冬休みは、その練習に時間を割ける、数少ない時期でもあります。
5年生の算数で、穴になりやすいところ
5年生で習う算数のなかでも、冬の時点で穴が残りやすい単元には、いくつかの共通点があります。塾によって扱う順番や深さは違いますが、どれも6年生で入試問題の形になって戻ってきやすい分野です。講習で扱った内容と、本人の答案で繰り返し時間がかかっているところを照らして、優先順位を決めてください。
まず割合と比で、5年生のあいだは、割合の問題は割合で、比の問題は比で解く、という形で練習することが多いのですが、入試では、どちらの考え方で解くかを自分で選ぶ場面が出てきます。割合で押し切ると式が長くなる問題を、比に置き換えると一気に短くなる、ということがよくある。この置き換えに慣れているかどうかで、同じ問題にかかる時間がずいぶん違ってくるでしょう。
次に速さで、旅人算や通過算、流水算といった形ごとの解き方は講習で一通り扱いますが、問題文が長くなったり、条件が二つ以上重なったりすると、どの形なのかが見えにくくなる。そこで、線分図やダイアグラムを使って状況を整理できるかどうかが、分かれ目になります。式を立てる前に図にする習慣があるかどうかは、答案の余白を見ると、すぐに分かる。
そして平面図形と数の性質で、平面図形は、補助線を1本引けるかどうかで、解けるか解けないかが決まる問題が多く、数の性質は、書き出して規則を見つける作業を、どこまで丁寧にやれるかで差がつく。どちらも、解説を読んで「なるほど」と思うことと、自分で手が動くことのあいだに、距離がある単元です。講習のテストでこのあたりに「遅い」印が集まっているなら、冬のうちに手を入れておく価値は大きいと思います。
ここまで読んで、どれが近いですか
5年生の冬について、よくうかがうのがこの5つです。当てはまるものはありますか。
- 講習のテストは取れるのに、模試になると点が伸びない問題の形から解き方を選ぶ練習を、どこから始めるか整理します。
- 解けてはいるが、とにかく時間がかかる遠回りしている単元を答案から探し、解き方を入れ直します。
- 6年生になる前に、どの単元を直せばいいか分からない講習のテストを見て、直す順番を絞ります。
- 関西の塾で、新6年の授業がいつ始まるか知りたい第2章に流れをまとめています。相談は不要です。
- 家庭教師を入れなくてよいか知りたい第6章にまとめています。
学年と、講習のテストを1枚見せていただくだけでも、お話をうかがえます。
4. 講習の期間中に家庭教師を入れるなら
講習の期間中に家庭教師を入れる場合、いちばん大事なのは、講習と同じことをもう一度やる時間にしないことです。講習の復習そのものは、講習のテキストと解説で、本人が進められる部分も多い。家庭教師の時間は、そこで浮かび上がった「解き方の穴」を埋めることに使いたいところです。
役割を決めてから入れる
具体的には、講習のテストや確認問題のなかから、前の章で分けた3つのうちの1つ目と3つ目、つまり「手が止まった問題」と「解けたが遅かった問題」を選び出します。そのうえで、家庭教師の時間には、その問題の形に合った解き方を入れ直し、似た形の問題で練習する。講習で見えた穴を、講習とは別の角度から埋めるという役割分担です。
2つ目の「解き方は分かっていたのにミスした問題」は、家庭教師の時間を使うより、本人の見直しの習慣で減らしていけることが多いでしょう。ここまで家庭教師に頼むと、時間が足りなくなってしまいます。
回数は控えめに
冬期講習の期間は、朝から夕方まで塾で過ごす日が続くこともあります。そこに夜まで家庭教師の時間を重ねると、疲れが抜けないまま翌日の講習に向かうことになり、講習そのものの吸収が落ちてしまう。講習のある日は短めにするか、講習のない日に入れるくらいの組み方が、5年生には合っていると思います。
何回入れればよいか、という数字は、ここでは出しません。講習の日程も、本人の体力も、穴の大きさも、ご家庭ごとに違うからです。使える時間のなかで、できることから始めて、講習の様子を見ながら調整していく。冬休みは短いので、最初から予定を詰め込みすぎないほうが、結果として多くを持ち帰れるはずです。
講習の宿題と、どちらを優先するか
講習の期間中は、塾から出る宿題も多くなります。家庭教師の時間と宿題が重なったとき、どちらを優先するかで迷われるご家庭もあるでしょう。基本は、講習の宿題をこなしたうえで、家庭教師の時間を穴埋めに使う形です。ただ、宿題が多すぎて、写したり飛ばしたりしないと終わらない状態になっているなら、話は別になる。量を減らす相談のほうが先で、そのまま家庭教師を足しても、負担が増えるだけです。家庭学習がすぐ終わる、あるいは終わらないときの見分け方は、家庭学習がすぐ終わるときで扱っています。
家庭教師に渡しておくとよいもの
講習の期間中に家庭教師の時間を有効に使うには、先生の手元に、材料がそろっていることが大事になります。用意しておきたいのは、講習のテストと確認問題の答案、塾から配られた講習の予定表、それに最近の模試の答案です。
このうち、とくに役に立つのが答案でしょう。点数の一覧だけでは、どの問題で時間がかかったのか、どこで手が止まったのかまでは分からない。途中の式や図がそのまま残った答案があると、どの解き方を使っていたのかが、先生の側から読み取れます。消しゴムで消した跡や、余白の書き込みも、実は大事な手がかりになるので、きれいに清書し直さず、そのまま渡していただくほうが確かです。
5. 講習が終わってから2月までの使い方
冬期講習が終わると、1月は通常の授業に戻ります。この1月は、6年生の入試が行われる月でもあって、塾の空気も少し慌ただしくなる。5年生にとっては、新6年の授業が始まる前の、最後の1か月です。
講習で見つけた穴のリストを片づける
この時期にやっておきたいのは、冬期講習で見つかった穴を、リストにして片づけていくことです。講習のテストから拾い出した「手が止まった問題」と「遅かった問題」を単元ごとに並べ、通常の授業の合間に、一つずつ埋めていく。リストが短くなっていくのが目に見えると、本人の気持ちも前を向きやすくなります。
家庭教師を入れている場合は、このリストを共有しておくと、毎回の時間の使い方がはっきりします。何をやるかを、その日の先生任せにしなくて済む。逆に、リストを作ってみて、残っている穴が少ないと分かったなら、それはそれで、この冬がうまくいった証拠でしょう。
6年生で入試の形になる単元を優先する
穴が多くて、1月のうちに全部は片づかないこともあります。その場合は、6年生で入試問題の形になって出てくる単元から優先していくのが現実的です。算数でいえば、割合と比、速さ、平面図形、数の性質といった単元は、多くの学校で入試問題の中心になる。こうした分野に理解の抜けが残っていると、6年生の演習や過去問で、同じ課題が何度も現れることがあります。
志望校がある程度決まっているなら、その学校でよく出る単元を、さらに優先してもよいと思います。学校ごとに、繰り返し出題される形には癖があって、その形に合った解き方を早めに身につけておくと、6年生の過去問の時期が、ずっと楽になる。志望校の出題の癖と解き方の関係は、偏差値が足りない中学受験、まだ諦めないで詳しく書いています。
理科と社会はどうするか
この記事では算数を中心に書いてきましたが、理科の計算分野、たとえば力のつり合いや電流、溶解度なども、算数と同じく解き方で差がつく分野です。講習で同じところでつまずいているなら、算数と同じ考え方で穴のリストに加えてください。社会や理科の知識分野も、講習や模試で同じ分野の理解が足りないと分かったなら、穴のリストに加えてください。単なる暗記で済む内容と、計算や資料の読み取り、因果関係の理解が要る内容とを分け、塾の進度と本人の答案に合わせて、優先順位を決めていくのがよいでしょう。
国語については、冬休みのあいだに読解の力が大きく変わるとは限りません。ただ、記述問題で何をどこまで書けば点になるのかという感覚は、答案を見てもらいながら練習すると、短い期間でも変わってくる。講習で記述の点数が伸び悩んでいるなら、答案を一緒に見直す時間を少し取っておくと、6年生の過去問の時期に、ずっと楽になるはずです。
新6年の最初の1か月
2月に新6年の授業が始まると、最初の1か月は、新しい教材や時間割に慣れることで手いっぱいになりがちです。クラス分けのテストが行われる塾もあって、気持ちの面でも落ち着かない時期でしょう。ここで冬の穴のリストが残っていると、新しい内容と古い穴の両方を抱えて走り出すことになるので、できれば1月のうちに、リストを短くしておきたいところです。
もし片づけきれなかった穴があっても、慌てる必要はありません。新6年の最初の授業で扱う単元と、リストに残った単元が重なっていれば、そこで一緒に埋めていける。重なっていない単元は、春休みにもう一度時間を取る、という形でも間に合います。大事なのは、どこに穴が残っているかを、ご家庭と本人が分かっていることのほうです。
6. 家庭教師を入れなくてよい場合
ここまで家庭教師の使い方を書いてきましたが、すべてのご家庭に必要だというわけではありません。次のような状態であれば、この冬に家庭教師を足さなくても、十分に回っていると考えてよいと思います。
- 講習のテストで、標準的な問題を時間内に取れている
- 間違えた問題を、解説を読んで自分で直せている
- 模試でも、講習のテストと同じくらいの手応えが出ている
- 本人が、講習と宿題を無理なくこなせている
こうした状態なら、この冬は、講習と自分での復習で過ごすのがいちばんでしょう。そのうえで、講習のテストのなかから「時間がかかった問題」だけは印をつけて、1月のうちにもう一度解いておく。それだけでも、6年生に持ち越す穴は、かなり減らせます。
また、塾の先生に質問できる環境がしっかりあって、本人も質問に行けているなら、それも大きな支えになります。講習の期間中は、塾の先生も多くの生徒を見ていて忙しい時期ですが、質問の時間を上手に使えている子は、それだけで穴を埋めていけるものです。
7. 保護者が持てる部分と、外に任せる部分
5年生の冬を過ごすうえで、保護者の方が担える部分は、実は少なくありません。ただし、担える部分と担いにくい部分は、はっきり分かれている。
保護者が持てるのは「段取り」
講習の日程を確かめて、講習のない日を把握する。テストが返ってきたら、落とした問題に印をつけて、単元ごとのリストにまとめる。1月の予定のなかに、穴を埋める時間を確保する。こうした段取りは、教える技術がなくても進められます。むしろ、毎日の様子を見ているご家庭のほうが、上手に回せる部分でもあるでしょう。
その意味で、家庭教師を入れる理由を「管理してもらうため」に置くのは、少しもったいないと思います。予定を立てて進み具合を確かめるだけなら、ご家庭でもできる。管理をしたからといって、それだけで成績が上がるわけでもありません。
外に任せるなら「解き方」
一方で、保護者の方が担いにくいのは、第3章で書いた「解き方」の部分です。どの問題の形に、どの解き方が速いのか。それは、入試問題を数多く解き、指導してきた経験のなかで積み上がっていくもので、問題集の解説を読むだけでは、判断がつきにくいこともある。家庭教師に頼むのであれば、この部分を頼むのが、時間の使い方として無駄が少ないでしょう。
保護者の方が段取りを持ち、家庭教師が解き方を持つ。この分け方ができると、家庭教師の時間を無駄なく使えますし、ご家庭の負担も増えすぎません。
声のかけ方
冬期講習の時期は、本人も疲れがたまりやすい時期です。テストの点数について話すときは、「何点だった?」より、「どの問題で時間がかかった?」と聞いてみてください。点数を聞かれると身構える子も、時間のかかった問題なら、話しやすいものです。そこで出てきた問題が、そのまま穴のリストの候補になります。
年末年始の生活リズム
冬休みには、年末年始の行事や、親戚の集まりなども入ってきます。こうした日を無理に勉強で埋める必要はありませんが、夜更かしが続いて朝起きられなくなると、講習の日に頭が働かないまま一日を過ごすことになってしまう。講習の朝の時間に合わせて、起きる時刻だけはそろえておくと、講習の吸収が変わってきます。
そして、この起きる時刻をそろえる習慣は、6年生の冬に、そのまま入試の朝の準備になります。5年生の冬は、その予行演習の機会でもある。生活リズムの整え方は、中学受験と生活リズムで学年ごとにまとめています。
8. いつまでに決めておくか
冬期講習の時期に家庭教師を入れるかどうかは、講習の日程が分かった時点で、早めに話し合っておくのがよいと思います。講習の案内が届くのは、多くの場合、11月から12月の初めにかけて。その時点で講習のない日を確かめ、家庭教師を入れるならどの日にするかを決めておくと、冬休みに入ってから慌てずに済みます。
新しく家庭教師を探す場合は、もう少し早めに動いておきたいところです。先生との相性を確かめるための体験授業は、1人ずつ順番になりますし、冬休みの予定は、先生の側も早くから埋まっていく。12月に入ってから探し始めると、選べる幅が狭くなることがあります。
そして、この冬に家庭教師を入れなかったとしても、講習のテストから作った穴のリストは、新6年に入るときの大事な材料になります。6年生になってから家庭教師を検討するときにも、そのリストがあれば、どこから手をつけるかが、すぐに見えてくるでしょう。家庭教師をいつから頼むかという考え方は、中学受験の家庭教師はいつから頼むのかにまとめています。
5年生から入れるときに、よく気にされること
5年生のうちから家庭教師を入れることについて、「まだ早いのでは」「塾と両方では負担が大きいのでは」と気にされるご家庭も多いものです。その気持ちは、もっともだと思います。ただ、5年生の冬に入れる家庭教師は、6年生の秋に入れる家庭教師とは、役割がまったく違う。6年生の秋が志望校の過去問に向けた仕上げだとすれば、5年生の冬は、その土台の穴を埋める作業になります。
ですから、回数も期間も、6年生ほど多くなくてよいことが多いのです。冬休みのあいだだけ、穴のリストが片づくまでだけ、という区切った使い方もできる。区切りを決めておくと、ご家庭の負担も見通しやすくなりますし、本人にとっても「この冬にここまでやる」という目標が持ちやすくなります。続けるかどうかは、新6年の授業が始まってから、様子を見て決めても遅くありません。
中学受験の指導実績がある教師
23名が登録しています
うち8名は、灘・甲陽学院・東大寺学園・洛南・西大和学園・大阪星光学院・神戸女学院・四天王寺などの最難関校に生徒を送り出した指導実績を持っています。学生講師は在籍していません。
在籍状況は時期により変わります。冬の時期に担当できる教師がいるかは、教育相談フォームからお問い合わせください。
それでも、一度お話を聞かせてください
講習の使い方は分かったけれど、うちの子のどこが穴なのかが分からない、ということがあるかもしれません。
講習のテストを1枚見るだけでも、手が止まった問題と、遅かった問題の区別はつきます。そこが見えると、新6年の前に何を直せばよいかが、ずっと考えやすくなる。
学年と、講習のテストの写真を1枚いただければ、こちらで整理してお返しします。その場で決めていただく必要はありません。
力になれることがあるなら、なりたいと思っています。
合格や成績の伸びをお約束することはできません。ご希望の条件や地域、時期によっては、お引き合わせが難しい場合もあります。
体験授業を受けたうえで、家庭教師が要らないと判断されたときは、そう言っていただいて構いません。
この記事で扱っていないこと
この記事では、個別の塾の講習の日程や内容には、細かく踏み込んでいない。講習の日程や新学年の開始時期は、塾ごと、校舎ごと、コースごとに違うためです。お子さまの塾から配られる予定表をもとに組み立てていただくほうが確かです。また、個別の単元の解き方そのものにも、触れていない。解き方は、問題の形とお子さまの答案を見て決めるもので、文章だけで伝えると、かえって遠回りになることがあるためです。この記事でお伝えしたかったのは、5年生の冬という時期を、どう位置づければよいか、という部分になります。
まとめ:講習の点数ではなく、穴の場所を見る
この記事の要点
- 関西の多くの塾では、2月から新6年の授業が始まる。5年生の冬休みは、5年生の内容をまとめて点検しやすい時期
- 冬期講習のテストは、点数より「どこで、どう落としたか」を見る
- 落とした問題を「手が止まった」「ミスした」「解けたが遅い」の3つに分ける
- 「解けたが遅い」の原因は配分だけでなく、解き方の選び方にあることも多い
- 講習中の家庭教師は、講習の繰り返しではなく、解き方の穴を埋める役に
- 1月は、穴のリストを、6年生で入試の形になる単元から片づける
- 講習と自習で回っているなら、この冬に家庭教師を足す必要はない
- 保護者は段取りを、家庭教師は解き方を持つという分け方が効く
今日できること
最後に、ひとつだけお伝えしておきます。
最近返ってきた算数のテストを1枚出して、丸がついている問題のなかから、「時間がかかった」と本人が感じた問題に、印をつけてもらってください。その印が集まっている単元が、新6年の前に直しておきたい場所です。答えが合っている問題だからこそ、見過ごされやすい。そこが見えると、この冬に講習をどう使い、家庭教師を入れるかどうかも、ずっと決めやすくなるはずです。
よくある質問
この記事を書いた理由
冬期講習の時期の記事というと、どうしても6年生の直前期の話が中心になります。ところが、ご相談をうかがっていると、5年生の冬のうちに気づいていれば、6年生の秋にあれほど苦しまずに済んだのでは、と感じる場面が少なくありません。過去問を解き始めてから、5年生で習った単元の解き方が入っていなかったことに気づく。そこから戻るには、6年生の秋は、あまりにも時間が足りないのです。
5年生の冬は、受験まで1年以上あるぶん、焦りが少ない時期でもあります。だからこそ、講習のテストを点数だけで見て終わらせず、どこで時間がかかったのかを、一度立ち止まって見てほしい。その小さな点検が、6年生の1年間を、ずっと走りやすくしてくれると考えて、この記事をまとめました。