1. 結論:先生・使い方・時期の3つから見直します
先に結論を書いておくと、家庭教師の効果が出ないと感じるときは、①指導の内容や伝え方が本人に合っているか、②頼んでいる内容と授業以外の復習がかみ合っているか、③確かめる時期や目標が合っているかの3つから見直してみるのがおすすめです。この記事では、それを「先生・使い方・時期」と呼んでいます。原因を決めつけるための分類ではなく、先生とご家庭、本人とで確かめていくための入口で、いくつかが重なっていることもある。どこに当たりそうかで、次にやることは変わってきます。
とくに気をつけたいのが2つ目の使い方で、ここにずれがあるときは、先生を変えても同じことが起きやすい。先生を変えるかどうかを決める前に、まず3つのどこに当たるのかを確かめておくと、遠回りをせずに済むはずです。
2. まず、「効果」を何で見ているか
効果が出ないと感じるきっかけは、多くの場合、模試や塾のテストの点数でしょう。ただ、模試は範囲が広く、家庭教師の授業で扱った内容がそのまま出るとは限りません。授業で身についたことが模試の点数に表れるまでには、時間の差があると考えておいたほうがよいと思います。
そこで、点数より先に変わるものを見ておくと、判断がしやすくなります。
- 授業で扱った問題と同じ型の問題を、少し日をおいてから一人で解けるか
- 同じ種類の間違いが、宿題やテストで減ってきているか
- 解くのに時間がかかっていた問題で、手が止まる時間が短くなっているか
- 本人が、授業で何をやったかを自分の言葉で説明できるか
こうした変化がまったく見られないなら、原因を探す必要がある。反対に、ここに変化が出ているなら、その変化が別の問題やテストでも使えるかを確かめていきましょう。先生と、次に何をいつ確かめるかを決めておき、点数も含めて見直していくと安心です。
3. 視点1:先生——説明や練習が本人に合っているか
先生の側を見直すときは、本人のつまずきに合った説明や練習を選べているかを確かめます。説明は丁寧でも、本人がどこで手が止まっているのかを見ないまま解説を繰り返している。あるいは、本人の理解の段階に合わない説明になっている。こうした状態だと、授業の時間は過ぎても、本人の中に残るものが少なくなってしまいます。
本人に必要なものは一人ひとり違います。基礎の理解に立ち戻ることが必要な子もいれば、条件の整理や記述の組み立て、復習の仕方を見直すことが必要な子もいる。指導にあたっている教師からよく聞くのは、とくに算数などでは、問題の型ごとに「この形はこう解くと短く済む」という解き方を身につけたときに成績が動きやすい、という見方です。どれが必要かを見極めて授業がそこに届いているかが、先生の側で確かめたい点になるでしょう。
手がかりの一つは、先生に授業の目的を尋ねたとき、本人のどこを直そうとしているのか、それを何で確かめるのかが具体的に返ってくるかどうか。答えがあいまいなら、先生との間で目的を確かめ直すところから始めてみてください。授業のあと数日で同じ問題が解けなくなる場合も、それだけで先生の問題とは決めず、授業中にどこまで理解していたか、復習ができていたか、必要な基礎が抜けていないかを一緒に確かめていきます。
4. 視点2:使い方——頼む内容と復習がかみ合っているか
意外に多いのが、この使い方の問題です。たとえば、家庭教師の時間が、塾の宿題を一緒に片づける時間になっている。あるいは、進み具合を確かめて、やるべきことを管理してもらう役割になっている。宿題の手助けや学習の管理にも、ご家庭が必要としている役割はあります。気をつけたいのは、それを頼むこと自体ではなく、授業の目的があいまいなまま、答えを埋めることだけで終わっていないかです。宿題を使いながら、どこでつまずいたかを確かめ、次は一人で取り組めるようにする授業なら、成績につながる中身を含められます。
ほかにも、次のようなずれがよく見られる。
- 科目や単元を広く頼みすぎて、一つひとつに使える時間が薄くなっている
- 塾の課題に追われて、家庭教師の授業で扱ったことを本人が見直す時間がない
- 本人がつまずいている単元と、授業で扱っている単元が一致していない
塾の課題を幅広くこなすこと自体が悪いわけではありません。広げる余裕があるなら広げたほうがよいし、余裕がないなら絞るしかない、という選択の話です。家庭教師の時間を、本人がいちばん止まっている場所に集めているかどうか。使い方を見直すときは、ここから確かめるとよいと思います。何科目を頼むかの考え方は、家庭教師は何科目頼むべき?にも整理しています。
5. 視点3:時期——何をいつ確かめるか
3つ目は時期の問題で、始めてまだ間もない時期には、先生がお子さまのつまずきの場所を見つけるまでに時間がかかりますし、解き方を身につけて模試の点数に表れるまでにも時間の差がある。始めたばかりの段階で効果がないと判断するのは、少し早いこともあります。
また、塾の単元が難しくなる時期や、学校行事が重なる時期には、家庭教師の授業とは関係なく、点数が一時的に下がることもあるでしょう。点数の上下だけを見るのではなく、第2章で挙げた変化が出ているかどうかを合わせて見ておくと、時期の問題なのか、それ以外の原因なのかを分けやすくなります。
反対に、入試が近い時期に始めた場合は、使える時間そのものが限られます。その場合は、何でも頼むのではなく、残りの時間で効果が出やすいところに絞って頼む必要があるでしょう。直前期の考え方は、中学受験直前に家庭教師は間に合う?にまとめています。
6. 見直すところを整理するための確認
ここまでの内容を、ご家庭で確かめられる形に並べておきます。
| 確かめること | 次に確認すること |
|---|---|
| 授業で扱った型の問題を、日をおいて一人で解けない | 授業中にどこまで理解していたか、必要な基礎、復習ができていたか、問題の違い |
| 先生と授業の目的が具体的に共有されていない | いまの優先課題と、変化を何で確かめるか |
| 授業の多くが、塾の宿題の消化や進み具合の確認に使われている | その役割が頼みたい内容に合っているか、つまずきの確認もできているか |
| 本人がつまずいている単元と、授業で扱う単元が違う | その内容を扱う理由と、塾との役割分担 |
| 始めて間もない、または塾の単元が難しくなった時期と重なっている | 経過した期間だけでなく、扱った内容にどんな変化があるか |
表の内容は、左から確かめること・次に確認することです。一つの結果から原因を決めるためのものではなく、先生と話し合うときの目安です。
複数に当てはまることも珍しくない。その場合は、まず先生と、授業の目的、扱う内容、復習の仕方を共有して、どこから見直すかを決めていきます。話し合ってみると、思っていた原因とは別のところが見えてくることもあるでしょう。
7. 先生を変えるとき、頼み方を変えるとき
使い方を見直し、授業の目的も先生と確かめ直したうえで、それでも授業で扱ったことが本人に残っていかないなら、先生を変えることを考えてよい段階でしょう。先生を変えたいけれど言い出しにくい、という場合の伝え方や、引き継ぐことは家庭教師の先生を変更したいときにまとめています。
反対に、使い方にずれがあると分かった場合は、先生を変える前に、頼む中身を変えてみてください。たとえば、授業の時間の一部を、宿題の消化から本人が止まっている単元に移す、頼む科目を絞る、授業で扱ったことを見直す時間を塾の課題の中に確保する、といった変え方です。同じ先生でも、頼み方を変えただけで手応えが変わることはあります。
8. 家庭教師に頼むとよいこと
最後に、家庭教師に何を頼むとよいかを、もう一度まとめておく。塾は、多くの生徒に向けて幅広い単元を順に進めていく仕組みで、その幅の広さには意味があります。家庭教師に期待したいのは、その中で本人がどこでつまずいているかを確かめ、その原因に合った説明や練習を選ぶことです。問題によっては短く解く方法を身につけることが課題になりますし、基礎の理解や条件の整理、記述の組み立て、復習の仕方を見直すことが必要な場合もある。
何を良くするための授業なのかを、先生と具体的に共有しておくこと。それが、費用に見合う手応えにつながる近道だと思います。
9. この見直しを、誰と一緒にやるか
第6章の確認は、ご家庭でも進められる。いまの先生と授業の目的を話し合える関係があるなら、まずそこで確かめるのが自然ですし、新しい家庭教師が必要とは限りません。
難しくなるのは、本人のつまずきがどこで、何が原因で起きているのかを見極める部分です。答案やノートだけでは分かりにくいことも多く、本人が問題を解いている様子を見て、何を考えていたかを聞くと、はじめてはっきりすることもあります。
中学受験の指導実績がある教師
23名が登録しています
うち8名は、灘・甲陽学院・東大寺学園・洛南・西大和学園・大阪星光学院・神戸女学院・四天王寺などの最難関校に生徒を送り出した指導実績を持っています。学生講師は在籍していません。ご希望の内容については、学年や必要な指導内容、教師の担当状況を確かめたうえで、ご案内できる教師がいるかをお伝えします。指導実績のある教師を含め、時期や条件によってはご案内できない場合もあります。
在籍状況は時期により変わります。担当できる教師がいるかは、教育相談フォームからお問い合わせください。
ご相談は、学年、直近の模試の結果、いまの家庭教師の頼み方(科目・回数・授業で扱っている内容)の3点から始められ、答案がなくても構わない。答案やノートがあれば、確認できる範囲で、①指導の内容、頼んでいる役割、復習の状況、確かめる時期のうち、どこを追加で確かめたいか、②授業で扱った内容が本人に残っているか、③いま優先して頼む中身は何かを一緒に整理します。資料がない場合は、まず状況をうかがって、次に何を確かめればよいかを整理するところから始めます。ご相談だけで終えていただいても構わない。
家庭教師を検討される場合は、次の順番で進みます。
- 教師を選ぶ——プロフィールを見て指名していただくことも、ご相談のうえで当ネットワークからご案内することもできます
- 面談と体験授業——同じ日に、教師との面談と体験授業を行います。初回1時間は無料で、問題を解いている様子を見ながら、どこで手が止まり、説明や練習のどこを変える必要があるかを確かめていきます
- 合わなければ別の教師へ——費用はかかりません。体験は何人の教師でも受けられますが、1人ずつ順番で、次の教師の体験に進むと前の教師にはご依頼いただけなくなります
- 納得されたら指導開始——ご家庭と教師の直接契約になります
指導料は教師ごとに決まっていて、1時間3,500円〜7,000円です。月々の費用は、教師の指導料と授業の時間・回数、交通費によって変わってくる。指導した時間分と交通費を月末に教師へ直接お支払いいただく形で、入会金や教材費、解約金はかからない。授業のキャンセルでは指導料はかからず、教師が訪問してからのキャンセルの場合は交通費だけをお支払いいただきます。解約はいつでもでき、教師に直接伝えにくい場合は当ネットワークからお伝えすることもできる。詳しくは費用について、授業開始までの流れ、キャンセル・解約についてにまとめてあります。
指導が始まったあとは、進め方や優先して取り組むところを、教師とこまめに確かめていただくのがいちばんです。教材の販売はしていないので、お手持ちの過去問や教材を使って進めることになり、塾の宿題に課題を積み増すかどうかも含めて相談していけます。進め方が合わないと感じたときは、教師に言いにくいことでも当ネットワークにご相談ください(授業開始後のアドバイス)。
ここまで読んで、どれが近いですか
家庭教師の効果について、よくうかがうのがこの5つです。当てはまるものはありますか。
- 先生の側なのか、頼み方なのか分からないいまの頼み方と本人の様子から、どこに当たるかを一緒に整理します。
- 授業では分かったと言うのに、数日後には解けない理解・基礎・復習のどこで止まっているかを確かめます。
- 何を頼めばよいのか、頼む中身を見直したい本人がいちばん止まっている場所から、頼む中身を整理します。
- いまの先生に、変更を伝える方法を知りたい先生の変更についての記事に、伝え方の文面をまとめています。
- 効果を何で見ればよいか知りたいこの記事の第2章と第6章にまとめています。相談は不要です。
学年、直近の模試の結果、いまの頼み方の3点だけでもお話をうかがえます。
それでも、一度お話を聞かせてください
見直す観点は分かったけれど、うちの場合はどこから手を入れればよいのかが分からない、ということがあるかもしれません。
いくつかの原因が重なっていることも多く、ご家庭の中からだと見えにくいものです。いまの頼み方と本人の様子を並べてみると、どこから手を入れればよいかが見えてきます。
学年、直近の模試の結果、いまの家庭教師の頼み方を一言いただければ、いまの学習の状況と、次に確かめたい点を整理してお返しします。答案や授業のノートがあれば、あわせて見ます。
ただ、お話や答案の一部だけで、学力全体や合格の見通しまでは判断できません。いまの先生のまま、頼み方を変えれば足りそうなら、そうお伝えしますし、ご相談したからといって、その場で家庭教師の利用を決めていただく必要はありません。
力になれることがあるなら、なりたいと思っています。
合格や成績の伸びをお約束することはできません。ご希望の条件や地域によっては、お引き合わせが難しい場合もあります。
体験授業を受けたうえで、家庭教師が要らないと判断されたときは、そう言っていただいて構いません。
この記事で扱っていないこと
この記事では、特定の家庭教師サービスや塾を比べることはしていない。どのサービスでも、先生と頼み方の組み合わせによって結果が変わるからです。また、効果が出るまでの期間や、何回授業をすれば変わるかといった目安も載せていません。本人のつまずきの場所や、使える時間はご家庭ごとに違い、実際に見てから決めるものだと考えています。この記事でお伝えしたかったのは、先生を変える前に、先生・使い方・時期の3つから何を見直すかを確かめるという見方の部分になります。
まとめ:変える前に、何を見直すかを確かめる
この記事の要点
- 先生・使い方・時期の3つは、原因を決めつけるためではなく、確かめるための入口
- 模試の点数に表れるまでには時間の差がある。先に変わるものを見る
- 先生の側:本人のつまずきに合った説明や練習を選べているかを確かめる
- 使い方の側:授業の目的があいまいなまま、答えを埋めるだけで終わっていないかを確かめる
- 時期の側:期間だけでなく、扱った内容にどんな変化があるかを見る
- 複数に当てはまるときは、まず先生と授業の目的・内容・復習の仕方を共有する
- 使い方にずれがあるなら、先生を変えても同じことが起きやすい
- 家庭教師に期待したいのは、つまずきの原因に合った説明や練習を選ぶこと
今日できること
最後に、ひとつだけお伝えしておきます。
次の家庭教師の授業のあと、本人に「今日はどんな問題を、どう解くと習ったか」を聞いてみてください。そして数日後に、同じ型の問題を一問だけ解いてもらう。説明できて、数日後にも解けるなら、授業は本人に届いているはずです。説明や解答が難しかった場合は、それだけで先生の問題と決めず、どこまで理解していたか、復習できていたか、必要な基礎が抜けていないかを先生と確かめてみてください。1問の結果は、見直しを始めるための材料として使えば十分です。
よくある質問
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